江戸時代はエコ時代

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    私は長年、江戸を持てはやす奴の大半は左翼なロハス野郎で憲法9条のステマと決めつけていたのだが、先日読んだ「江戸しぐさの正体」にて、江戸しぐさと安倍政権の関係が強く示唆されているのを見て、ちょっと頭が混乱してきた。
    しかもこの本の影響があるのかどうか知らないが、江戸が好き=右翼(歪んだ愛国者)すなわち嘘っぱちの歴史をでっち上げることで「日本人ってやっぱりどこかの国とは違って民度が高くて素晴らしい♪」と、ウリナラマンセーしている悲しきネトウヨっていうイメージさえ形成されつつあるような気もする。
    しかし実際には、偏狭なナショナリズムどころか外国の人を除け者にせずに新しい物を取り入れる、今でいう「多文化共生」が江戸しぐさらしいし、また安倍晋三個人に江戸を好きになる要素が見いだせないこともあって、このオカルトを安倍や愛国心と結びつけるのは慎重に行きたいと思っておる。
    何しろ「江戸しぐさの正体」の中(下画像)で、江戸しぐさの著者が安倍氏をディスる場面も紹介されているくらいで、これについて同書では「反骨の精神が権力に都合がいい物となる皮肉」としている。


    「江戸しぐさの正体」156ページより

    どうも江戸しぐさの発案者である芝三光(しばみつあきら)なる人物が戦前の軍国主義的風潮を嫌っており、その心情が江戸への回帰に導いた、ということだそうだ。
    ここまでは左翼が江戸を推す典型的パターンであるのに、何がどうなって江戸しぐさ=右翼になってしまったのか。まあ右翼を「愛国」ではなく左翼=共産主義に対する「資本主義」ってな解釈すれば、商人の心得がオカルト経営者の変なノリ経由で自民党に行ったんじゃないかとも考えられるが。
    そして私は江戸しぐさの本を読んだのをきっかけに、半年くらい前にブックオフで買った石川英輔著「大江戸リサイクル事情」(1994年)を引っぱり出してきた。
    石川英輔の名前を知ったのは「スローライフ100のキーワード」っていう左翼の本で田中優子と並んでイチオシされていたからなのだが、杉浦日向子のあとにNHK「お江戸でござる」で江戸文化の解説もしていたことをふまえると、そのスジでは名の知れたスペシャリストなのは間違いない。しかし石川氏は専門的知識を有していながら、2007年にNPO江戸しぐさの設立記念交流会にて「『江戸しぐさ』は資料に乏しいが、江戸のよさをよく体現しているので応援したい」(「江戸しぐさの正体」113ページ)と述べ、あろうことか江戸しぐさを応援していたのだという。
    「大江戸リサイクル事情」も江戸におけるリサイクル業の奥深さを感じられておもしろかったのだが、それと対をなす欧米の文明やそれに毒されて江戸を遅れた時代と見なす日本をディスりまくるあたり、史実を通り越してまで江戸を絶賛するのは分からないでもない。石川氏本人が憲法9条とか好きかどうかは知らないけども、彼の一連の主張がロハス野郎に与えた影響は少なくないだろう。

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      • 2017.07.24 Monday
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