美脚時代だ

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    ストッキングを知らない若年層、「黒タイツ」を求めるのは“透けの美意識”(日経トレンディネット 2月5日)
    http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/coltop/15/121104/020300011/

    一般に、男性は黒いタイツをはいた女性の脚のどこを見るだろうか。「脚のカタチ」を見て、それでおおむね終わり、だろうと思う。しかし女性にすれば、タイツの“微妙な透け”にも注目してほしい。というのも、タイツはもともとは「厚手で透けない」タイプの需要が圧倒的に多かった。だが2010年の秋冬、業界では「タイツ人気の潮目が変わった」とみる。冬場のタイツのトレンド最前線が、マット(透けない)からシアー(透ける)へ移行したのだ。国内におけるストッキングづくりのパイオニア企業であるアツギで「黒タイツの変遷」を取材した。
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    2005年、省エネを提唱する「ウォーム・ビズ」の立ち上がり年には無地タイツが好調。2006、2007年のカラータイツ人気に続き、2008年にはレギンスとマット(厚手)タイツが流行。2009年はレギンス、トレンカ、そしてマットタイツが依然流行するも、翌2010年にはトレンカが定着する一方で、「透け感のあるレッグウエア」が注目された。  
    2010年秋、高感度の若い女性たちが着用する「冬場の黒のタイツ」が、マット(透けない)からシアー(透ける)へ移行した。この動きがレッグウエアのトレンドを変える端緒となる。すなわち、90年代から続くナマ脚ブームとパンツ(ズボン)人気に押されて長く不遇を強いられたストッキング市場に風穴を開けた。そして、翌2011年の「ストッキング復権元年」へとつながる。このあたり、“ダサいとされた肌色ストッキング”を若い女の子がはき始めたワケを本連載記事「20代女性はなぜパンティストッキングをはき始めたのか?」で探っている。ぜひご覧いただきたい。
    山先さんはこう解説する。「20代前半の女性たちはナマ脚ブームを知らない。10代後半からカラータイツやらレギンスなど脚もとのファッショントレンドが続いていて、なにかしらレッグウエアを着けている世代。2010年の秋以降、そうした女性たちの間で、高感度の人たちから『マットは飽きたよ、透けるのってなんか新鮮?』といった自然発生的な流れで移り始めたと思われます」  
    「彼女たちは『透けるタイツください』といって買い求めたと聞きます。おそらくストッキングというモノを知らない。ボキャブラリーの中にもない。ナマ脚ブームに乗った1つ上の世代のような“ストッキングをはくのはダサい”という価値観もない。パンストについてよくも悪くも固定観念を持たない彼女たちを、私たちは『パンストニュートラル世代』と呼び、主力ブランドとなるアスティーグのターゲットとしました。年をとっても下から次々に入ってきますから」。なるほど。  
    2011年春、アツギは25デニールのストッキングを「黒のシアータイツ」として発売した。最大の特徴は、このネーミングとデニール数、そして原料の段階から糸がすでに黒い、黒原着(くろげんちゃく)の素材を使用した“漆黒の黒タイツ”であること。レッグウエア市場で黒は常に重要視されるカラーであり、「それだけ黒さにこだわった商品」(山先さん)との位置づけである。
    なにより25というデニール数でいえば、靴下業界の分類上はストッキングに属する。これを「透けるタイツ」ととらえた「シアータイツ」というネーミングは、もとは消費者が発した言葉を業界側が「なるほど!」とキャッチして魅力的な響きにお化粧したもの。若い女性がタイツからストッキングに流入してくるのを期待して業界内で使われ始めた“消費者向け”のマーケティング用語なのだという。  
    戦略的ネーミングと、ちょっと透けて見えるデニール数に、“タイツの延長”としてはいてもらいたいという期待を込めた。パンストニュートラル世代の女性たちが“私たち向けの商品”と明確に分かるよう意図して名づけたものだが、山先さんは「“新感覚”のおしゃれツールとして、ストッキング未経験の世代をこの黒でつかんだ」と胸を張る。現在、業界では15〜20デニールをストッキング、20〜30デニールの間をなんとなくシアータイツと呼ぶ人が多いという。  
    透けるタイツを言い換えた「シアータイツ」、これ、何度もいうが「ストッキング」である。“なんか新しい感じ”を狙って、近ごろはゼリーをジュレなんて呼ぶのとやや似ている。夏みかんのジュレを、夏みかんのゼリーと言い直すと、「ああ、アレね」と分かりやすい。
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    この記事で紹介されているアツギ社の商品は今時点で一番手に入りやすい透けタイツであり、私も過去に買ったことがある。薄いぶん破れるのも早いので一足100円台で買えるGUに乗り換えたが、別に違いはよく分からなかった。
    しかし25デニールは本来タイツじゃなくストッキングなんだと言われても、そんなの素人にはどっちでもいい。イメージ的には肌色がストッキングで、黒かったらタイツなのだ。
    引用記事ではタイツの人気がマットからシアー(って何)に変わった潮目が2010年の秋冬とあるが、これはちょうどKARAや少女時代のゴリ押しが激化し始めた時期でもあり、同じシリーズの別記事ではやはりK-POPによる美脚ブームがストッキング人気を後押ししたとの記述がある。かくいう私もK-POPの影響で透け派になった1人だ。

    企画開発は30代の男性、女性の脚を美しく見せる「黒タイツ」に込めた“秘密”(日経トレンディネット 2月19日)
    http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/coltop/15/121104/021700012/  

    前編で紹介したように、日本では2010年の秋冬、タイツ人気の潮目が変わった。冬場のタイツのトレンド最前線が、マット(透けない)からシアー(透ける)へ移行したのだ。高感度の若い女性たちが透け感のある黒いシアータイツに注目し、その後、秋冬に限らず黒いタイツをはくニーズも広がりをみせた。  
    国内市場を振り返れば、90年代からのナマ脚ブームとパンツスタイルの定着でストッキング需要の減少が続いている。アツギは2011年春夏、「プレーンストッキングの逆襲。」と銘打ち、プレーン(無地)ストッキングの主力ブランド「ASTIGU/アスティーグ」を発売。これは、ちょうどそのころ新モノとして出始めたタトゥー柄ストッキングへの注目や、K-POP(韓国ポップス)の女性アイドルグループが先導する“美脚ブーム”と時期が重なり、需要を伸ばした。
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    しかしK-POPは日本上陸当初、黒タイツじゃなくて生足(肌色ストッキング)だった。アツギ社によればこの頃タイツのトレンドはすでに透けに移行しつつあったというが、2010年というとまだトレンカやレギンスといわれる黒スパッツをはいた女が大半ではなかったかと思う。
    またミニスカート等で太ももを露出する場合はハイソックスやロングブーツでふくらはぎを隠し、ふくらはぎを露出する場合はスカートがひざ丈くらいになるなど、ルーズソックス時代以降の日本人の服装において脚部分の肌は多くても全体の半分以上は出ないのが普通だ。そのため韓国人が脚を全部出しているのを初めて見たときは、非常に生々しい感じがして面食らったものである。
    しかし翌年には韓国のほうに見慣れてしまい、今度はスパッツがださいような気がし始めた。なのでもうかれこれ5年ははいてないし、一般的にも10年前の需要に比べたら完全に下火になったように思える。
    上の記事によれば、透けタイツはストッキングに抵抗のない高感度のピチピチギャルに向けてマーケッティングしているそうだが、シャギー時代の荒波を生き抜いた生足世代が今抵抗をおぼえているのは、どっちかというとストッキングよりも白い靴下の方ではないだろうか。生足世代はルーズソックスで一世を風靡したものの、今の若い娘さんのように私服で白い靴下を履くことは(くるぶしソックスのような見えない物を除き)まずなかった気がする。
    しかし90年代における「肌色ストッキングはださい」という強固なまでの思い込みは、いったい何だったんだろうか。肌色ストッキングだけではなく、パンプス、太眉、黒髪、濡れソバージュ、落ちない赤いマット口紅、肩や腕周りのブカブカした服、すそを絞ったズボン、シャツをズボンの中に入れる・・・今考えるとこれらの行為はコギャルが台頭するほんの数年前までは普通に見られるものであったし、近年再び高感度のピチピチギャルに受け入れられようとしているが、少なくとも90年代の若人にはタブーだったのだ。
    しかし2000年代初頭には、ストッキングやパンプスはタブーという域からは脱しており、特にそれまでフォーマルなイメージのあったパンプスは、カジュアルな服に合わせて「ハズす」組み合わせにより復活をとげた。この頃の女は尻がはみ出さんばかりの股上の浅いジーパンを好んだためにあまりタイツは重視されなかったが、柄タイツやカラータイツ、網タイツのちょっとしたブームがあって、グンゼが作っていた神田うののデザインタイツが売れて神田氏が億万長者になった。
    上の記事にある2000年代後半のカラータイツブームにかんしては、マスゴミがショートブーツとセットで仕掛けようとしたけど足が太く見えるし見た目の気持ち悪さから受け入れられなかったように思う。この頃は腰ばきのジーパンが下火になってワンピースやチュニックが多くなっていたので、それ以降は長らくスパッツがレッグウエア界を制した、と私の認識はそんなところである。
    そして私がレッグウエアの変遷を考えるうえで忘れられないのが、タトゥーストッキングだ。覚えている人も多いと思うが、私が初めて見たのは2012年の春先だっただろうか。
    ようするにストッキングにマンガが書いてあって、それをはくとタトゥーしているように見えるという物だ。男受けが悪いと言われていたトレンカをはるかにしのぐ不人気ぶりもあってか、いっとき大量に出回ったのに翌2013年からはぱったりと見なくなった。
    カラータイツや柄タイツというのはいつの時代にも存在するが、タトゥーストッキング人気はさすがに後にも先にもないんじゃないだろうか。だが今にしてみると、あのタトゥーストッキング旋風こそ若い娘さんのファッションがコギャル以来の盛り・茶髪・グロスから抜け・黒髪・赤口紅とパラダイムシフトする予兆だったようにも思える。

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      • 2017.11.15 Wednesday
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