ロリコンとJK

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    現代のJKとルーズソックス時代(20年前)のコギャルでは、チヤホヤされる理由にかなりの隔たりがあるように思う。前者はその若さゆえ、青春を謳歌する姿が大人にうらやましがられたり、またはロリコン的な意味で男たちの性的欲望を喚起するのに対し、コギャルは既存のモラルに対する破壊者としての役割を期待されていた。

    私の記憶の中でコギャルらしき存在が最初に注目された契機は、くしゅくしゅソックス時代における「ブルセラショップ」(使用済みのブルマーやセーラー服の店)であり、日本男性特有とおぼしき高校の制服にハァハァする風習は80年代あたりから形成されてきたと思うのだが、当時「ギャル」という語が高校生ではなく20歳前後を指していたことからもうかがえるように、コギャル自体は今のように子どもっぽくはなかったのである。ルーズソックス時代から20年を経た現在ではJKが学校で携帯を使ったり、多少メイクしてようと何とも思われないが、当時の基準からするとポケベルを持ち歩き、茶髪と糸のように細く整えられた眉毛、パンツ見えそうな丈のスカートで学校に通うというのはよくも悪くも高校生らしからぬ、そしてまったく新しい現象であった。

    ↑近年は女子力あふれる知的キャラで売ろうとしている押切もえ。だがあぐらをかいて本を読む写真があるように、ルーズソックス世代らしく校内外で傍若無人にふるまっていたようだ。

    当時は今ほど晩婚化も進んでいなく、またお姉ギャル(20歳前後のギャル)が出てくる前なのでルーズソックス世代より上は25くらいですでに見た目にも精神的にもオバサンくさかった。そしてバブルの置き土産である不景気で大企業さえも倒産し世間がどよーんとしていたので、大人を信じることも憧れることもできず、今のうちに仲間たちと若さを謳歌しておかないとすぐに婆になっちまう!という焦りがコギャルたちの爆発的なエネルギーになっていたと思われる。

    それから20年を経た今もJKブランドがあるとすれば、新しい流行の担い手たる理解不能な女子高生像というルーズソックス世代以来のステレオタイプを引きづっているか、もしくはロリコン的見地から制服少女を搾取しようという、いづれも大人たちのハレンチな事情が働いているのではないか。そのへん大人の価値観を最大限無視して我が道を開拓してきたコギャルとは対照的に感ずる。

    もちろんコギャルも「ブルセラ」「援助交際」と結びつけられていたという点でロリ的に搾取されていた面も否定できないが、先ほども述べたように今のJKほど幼い容姿ではなかった。日本の男は子供っぽい顔の女の子が好きとも言われるがそれはここ15年くらいの傾向であって、2000年代初頭にモーニング娘。とか小倉優子といった歌やグラビアのアイドルが出てくるまで、長らくそれらしいアイドルもいなかったのである。

    そのモーニング娘。も12歳のメンバーがいたとはいえデビュー当時(90年代)は大人っぽくしていたのであり、露骨に子供やロリコンに受ける仕様になったのは2000年代に入ってからであろう。2005年になるとマスゴミが電車男とか秋葉原とかのまネコとかブログとか中川翔子とか言ってそれまで日陰者として無視してきたネットやオタクの世界に急に光を当て出し、同じころ(おそらくモー娘。を意識したであろう)AKB48が出てきた。

    この2005年頃というのがアイドルのロリコン的な売り出し方とオタクが結びついておおっぴらに商業化される転換期で、ちょうどルーズソックスはいた女子高生を見かけなくなった時期でもあった。コギャルが否定してきた可愛くてファンシーな「少女文化」的なものが復権してきて、2010年代に入るとルーズソックス時代は時流に乗れてなかった秋元康がAKBのプロデューサーとしておニャン子クラブ以来再び表舞台に返り咲き、ギャル文化は死んだ。


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      • 2017.11.23 Thursday
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      コメント
      まずコギャルからJKへのイメージのワンクッションとして05年、06年頃の若手女優ブーム時に、ヒット作が学園ものばかりだったというのもありますが、
      個人的に最初に違和感を感じたのは2008年頃で、
      AKBがちょうど表にで始めのころで当時下は小学生から上は20前半くらいのメンバーがひとまとめで制服着て出てきたのと、当時デビューした女子高生バンドSCANDALが制服来て歌番組出てたのが違和感の始まりでした。そっからが早かった。世の中というか日本のあらゆる文化のなかでJKてきなアイコンの要請が一気に高まったと感じた。
      • 瀬戸工事
      • 2016/08/11 10:59 AM
      そしてコギャルからJKへと時代が変わって、一気に増えたのが学園モノというか青春幻想だと思いますね
      今だったら橋本環奈や広瀬すず土屋太鳳あたりがでてそうな中高生向けの少女マンガ原作の恋愛映画や青春系のCMからオタク向けの萌えアニメなど明らかに増えてますし。コギャル時代はそんな作品ほとんどなかったと思いますし、何より当時の若者は、コギャルに限らず男もチーマー、カラーギャング、ギャル男などやんちゃで、渋谷や池袋のナンパコロシアムとか言って集まっていた。おそらく学校ではなくストリートに居場所を求めたはず。ただ今も大人の世界に憧れがないという点ではコギャル時代と同じで、憧れをストリートではなく学園文化に求めてるのかもしれない。あと最近の女子高校生を見る限りなんかちょっとオラオラ系というかやんちゃな子がまた増えてる気がして、もしかしたら2010年代の終わり頃から20年代にコギャルが復活する可能性が無きにしも非ずと思います
      • 瀬戸工事
      • 2016/08/11 1:05 PM
      20年代まさかのコギャル復活しますか?
      でもほんと今はやってるファッションがちょうど90年代前半くらいなのでもうちょっとしたらまたカワイイ系が飽きられて怖いコギャル(95年型)が新鮮って感じで時代が一周する可能性はじゅうぶんありえますね
      ただ今の女子高生が90年代と違う点として、アメリカや韓国の影響を感じるというか、独自のネットワークで文化や新語作っていったコギャルと違って流行が海外かぶれ型になってるように感じます
      まあアメリカに関してはコギャルも西海岸ファッションに影響受けていたしスーパーモデルブームとかありましたけど
      長らくギャルとインターネットは相性悪かったと思ってるんですが(昔のインターネット=オタク、怖い、暗いのイメージ)スマホが出てきてから娯楽が世界規模で画一化されてる気がするんですよね
      だからみんなYouTubeやLINEを楽しんでて今ストリートや雑誌で生まれてギャルだけに流行ってるものとかって特にないんじゃないかと
      あと学園ものの話がありましたけど言われてみると確かにルーズソックス時代、ドラマは野島伸司とキムタク全盛でマンガの実写化も今みたいに多くなかったですし清純派のポジションは広末が1人で背負ってたような
      その前段階のくしゅくしゅソックス履いてた時代なら多かったんですけどね、内田有紀やいしだ壱成あたりがブレザー着たような学園ドラマが…
      今って成人漫画とかもほとんど制服JKなんですよねーたまたま私の見た雑誌がそうだっただけかもしれないですけどロリコン多すぎです
      • 管理人
      • 2016/08/11 8:42 PM
      確かにそれはすごい感じますね。今は海外の音楽、流行が海外好きのパリピの若者にすぐ流行る。昔(スマホ以前)は若者文化とネットがここまで融合してなかったというか。特にゼロ年代までは、都会(東京や六大都市)や、地方や郊外でネットの普及率が結構違っていた。また90年代は田舎や地方だとコギャルが発生しなかったらしい。スマホ以前は地域で文化格差があったきがする。女子高生に限らずスマホ時代になってネットに顔出しとか普通にするようになったり、ネット文化と若者文化が完全に融合した感じ。もちろんガラケー時代にも前略プロフとかありましたが、ここまでおおっぴらに顔出しとかはありえなかったと思うしコギャル時代(1995年〜2001年頃迄?)は中高生のネット利用者かなり少なかったはず。今は小中高生がYoutube、Vine、ミクチャとかでバンバン顔出していろいろ流行っている。ギャルもVineとかで下品な投稿をしている。双子ダンス?とかいうのも人気あるらしくそこから芸能人デビューした人とかも何人かいる。
      • 瀬戸工事
      • 2016/08/12 4:16 PM
      1988年〜1992年→中学から携帯、高校卒業後にスマホ
      1993年〜1995年→小学校高学年〜中学から携帯
      高校〜大学からスマホ、大学からLINE
      1996年〜1997年→中学〜高校からスマホ
      高校からLINE
      1998年〜2000年→中学からスマホ、中学からLINE

      脱コギャル以降でも、卒業後からスマホSNSの90年代前半組と中高からスマホSNSネイティブの後半組は分けられる
      また、90年代前半は親が60年代生まれが大半で友達親子第一世代で、90年代後半生まれはいわゆるキラキラーム第一世代で親も70年代生まれが出てくる
      • 瀬戸工事
      • 2016/08/12 7:20 PM
      90年代私もド田舎で高校生でしたけどコギャルはたぶんいなかったですねー今でも有名どころのギャルブランドはそこそこ都会じゃないと店舗ないみたいです
      ただ今はギャル御用達ショップじゃなくてもGUとかで間に合いそうな気がしますが
      スマホ自体は2008年くらいに出てきたけどアップルだったから最初ちょっと意識高い系のイメージでギャルもしばらくガラケー主流だったはず
      スマホが若い人に根づいてると感じ出したのが2012年くらいで、このへんがちょうどアイメイクが薄くなったり黒髪が増えたりと、いろいろ複合的な要因が重なって潮目が変わった印象がありました
      90年代生まれの親って学生のときヤンキーだったり管理教育やら体罰が問題になった世代(尾崎豊世代?)なんで子供に対してあんまり厳しくしてなさそう
      コギャルの時代もいろいろ問題になった後だったんですでに厳しくなかったですけど、当時はもっと大人がなめられてて殺伐とした感じがありました
      • 管理人
      • 2016/08/13 12:28 PM
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