美少女を描く

0

    おたくが命名された「おたくの研究」でのおたくがひどいいわれようにもかかわらず掲載誌がロリコン雑誌だったり、執筆者である中森明夫のビジュアルがおたくぽいうえにその後篠山紀信とタックくんで美少女だのチャイドルだのこれまたロリコンすぎて意味わからなかったのだが、「おたくの研究」よく読むとおたくについて詳しすぎるし親交もあることがうかがえるのでけっきょく中森氏本人がおたくを自認しているのであり、同記事は一種のギャグなのではないかと勝手に解釈するにいたった。すごい美人がブスやデブのことをブスやデブ言うといじめに見えるが、ブスやデブがブスやデブをいじるのはシャレですむのと同じ理屈ではないかと。

     

    中森氏の「おたくコラム」について、担当者としてはどう考えていたんですか?(togetter)

    https://togetter.com/li/750811

    竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
    つまり、おたく・オタクという言葉は元祖オタク雑誌で生まれた、当のオタクによるきついジョークだった。おたく差別も「オタクの自嘲」を含んだジョーク。それが90年代に入ってシャレにならなくなった、という流れ。サブカルがオタクを差別した事実は、あったとすれば90年代に入ってから。

     

    自虐ギャグ説を裏づける関係者の記述もあった。「おたくの研究」のなかに、ミンキーモモとかナナコとかアニメキャラの切り抜きなんか定期入れに入れてニタニタしてるんだけど実物の女とは話もできない・・ってくだりがあるのけど、ナナコはおそらく記事と同年の1983年にアニメ化された吾妻ひでお原作「ななこSOS」と思われる。

     

    https://www.amazon.co.jp/dp/4150307865

     

    漫画家・吾妻ひでおさん死去 「萌え文化」の祖(10月21日 Yahoo!ニュース)

    https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191021-00000015-tospoweb-ent

    漫画家の吾妻ひでお(本名・吾妻日出夫)さんが13日未明、都内の病院で死去していたことが21日、わかった。69歳だった。吾妻さんの公式ツイッターで発表されたもので、食道がんで闘病していた。

    ・・・

    1969年にデビューした吾妻さんは、テレビアニメ化された「ななこSOS」のほか「ふたりと5人」など多くのギャグ漫画を手掛け、「不条理日記」などのSF・不条理漫画でも注目された。

    一貫して美少女キャラクターを描き、現在の「おたく文化」「萌え文化」の原点を作ったとされ、昨今は吾妻さんを再評価する機運があった。

    ・・・

     

    亡くなったさいのニュース記事を読むと美少女を描き萌え文化の礎をきずいたといった趣旨なのだが、そもそも私が最近読んだ「ポルノ雑誌の昭和史」著者で元アリス出版の川本耕次が少年チャンピオン出身の吾妻氏にロリコン漫画を描かせていたとのことで、じっさいアリス出版の自販機本「少女アリス」「劇画アリス」で「純文学シリーズ」などの作品を発表していたようだ。1985年の単行本に「ときめきアリス」というタイトルもあり、やはり劇画との過渡期におけるロリコンは「文学」「美少女」「アリス」といった沢渡朔以来の高尚な雰囲気をかもし出している。

     

    代表作はガス屋のガス公(10月21日 ネットゲリラ)

    http://my.shadowcity.jp/2019/10/post-16506.html

    吾妻さんが遂に亡くなったというんだが、少年誌のギャグ漫画家だった彼にSFのパロディ描かせたのも、ロリコン漫画描かせたのもおいらです。依頼の時は、「SFのパロディ描いて下さい」「美少女モノ描いてください。純文学みたいなヤツ」とそれだけ言って、で、吾妻さんも寡黙な人だったので「はい」と、それだけです。まぁ、吾妻さんからは「人生の転換点にはあの人がいた」と晩年言われたんだが、その通りです。

    ・・・

     

    https://www.amazon.co.jp/dp/480500455X/

     

    いっぽう「おたくの研究」で「ななこ」とともに名前のあがっていた「ミンキーモモ」のほうはというと、こっちはどうもおたくが見るのは想定外だったようで原案構成の首藤剛志がロリコンをめちゃくちゃ嫌がってた。汚らしい男たちが生身の女ではなく女児の見るアニメにハァハァして気持ち悪っっ!!てことでは「おたくの研究」と内容そんなに変わらないと思うのだが、中森氏が冗談めいてたのに対し首藤氏はミンキーモモをロリコンから守るとかミンキーモモがロリコン仕掛けたなどとデマ流すアニメ雑誌殴るとか書いててかなり本気なのだろう。
     

    第54回 『ミンキーモモ』はロリコン向けか?(WEBアニメスタイル)

    http://www.style.fm/as/05_column/shudo54.shtml

    『魔法のプリンセス ミンキーモモ』は、脚本もスタッフもキャストも、好き勝手な事をやりながら、好調に続いていた。
    テレビ局に届くファンレターも、子供か、子供の気持ちを代筆したものが多く、当初の狙い通り、女の子アニメとして、まずまずの成功だと思った。
    ・・・
    ところがである、『魔法のプリンセス ミンキーモモ』のアフレコをするスタジオの前に、明らかに高校生以上と思える男性の数が次第に多くなってきた。
    最初は、モモの声をやっている小山茉美さんのファンかと思ったが、小山茉美さんがスタジオに入る姿を見ても騒ぐわけでもなく、じっと見つめている。
    彼らは、どこかしら共通点があって、むさくるしい服装をして……いや、言い方を変えれば自分の服装を気にしないで……なぜか大きな紙袋を持っている。
    おとなしく、暗い感じで、空が晴れていても、彼らの頭の上だけは雨が降っているような、うっとうしい感じだ。
    「あの男の子達、なんなんだろう?」
    スタッフに聞くと、いとも簡単に答えてくれた。
    「あ、あれ、オタクですよ」
    「はあ。あれが、オタク」
    オタクという存在は聞いていたが、実際に見るのは初めてだった。
    ・・・
    なぜ、少女を主人公にしたアニメに、男性のアニメオタクがいるのかもよく分からなかったが、『魔法のプリンセス ミンキーモモ』の元になった話は、男の子が主人公だった。
    むしろ、『魔法のプリンセス ミンキーモモ』に、男性ファンが増えるのは、そう悪い事とも思えなかった。
    それだけ、『魔法のプリンセス ミンキーモモ』のストーリーが、男性にとっても面白いのだろうと思った。『戦国魔神ゴーショーグン』の時にファンだった女の子に聞くと、『魔法のプリンセス ミンキーモモ』の男性ファンは、かなり多いという。
    「激走グルメポッポ」というミンキーモモの同人誌も見た。
    面白いパロディ本だった。
    ・・・
    ところで、初めは人畜無害だと思っていた『ミンキーモモ』のオタク達だったが、放送が中盤を迎える頃になって、妙な評判が立ち始めた。
    男の『ミンキーモモ』オタクは、ロリコンだというのである。
    これには、仰天した。
    ・・・
    大人の女性とのつきあいに疲れ嫌気がさして、純真無垢に見える少女に魅了されるのは、僕にはあり得ないが、他のおじさんにはあっても不思議ではない気がする。
    大人の世界ではあり得る事だから、ロリータ・コンプレックス等という言葉も存在するのだろう。
    しかし、実在の女性とろくな性愛関係も持たない若い男性で、少女を、ましてアニメの少女を性愛の対象にするのは、昔だって今だって、おかしいのである。
    愛の形は様々だから、何でも許されるとはいっても、性愛の対象をアニメに求める前に、もっと生身の女性とつきあってからにしてほしい。
    生身の女性が苦手だからといって、二次元のアニメキャラクターや、三次元とはいえ感情のないフィギュアに逃げるのは、男として生物学的に変だと思わないのだろうか?
    生きている相手なら、その人に実体があるのだから、同性愛ですらまともだと思う。
    イギリスでは、すでに同性の結婚は認められている。
    ・・・
    『魔法のプリンセス ミンキーモモ』がロリコンアニメの元祖だとか本家だとか言うのは受け取り手の自由だが、作った側としては、かなり不愉快である。
    あまつさえ、アニメ雑誌あたりが、『魔法のプリンセス ミンキーモモ』が、ロリコンを標的として意識して作られただのという根拠のないデマを流したなどという話を聞くと、編集部に殴り込みたくなってくる。
    ・・・
    少なくとも『魔法のプリンセス ミンキーモモ』の脚本は、ロリコンには全く関心のない人たちによって書かれていた事は確かだ。 

     

    上の引用記事や「おたくの研究」を読み、宮崎事件以前から女児にハァハァするだけでおかしいのに二次元はヤバすぎと思われてたことがうかがいしれる。劇画世代がいくら大人になってもマンガ読む言うたとこで、別に特定のキャラクターに執着したりマンガの女の子にハァハァしてたわけじゃない。

    そのてん劇画を駆逐したロリコンおよびおたくは生身の女ではなくなぜか女児向けに作られたはずの可愛いマンガ一生懸命見るなど、その新しすぎる生態が危機感もたれた部分は大きかったと思われる。パロディ本についても言及があるが、もともと吾妻ひでおのロリコン漫画も自販機本に先がけて同人誌で発表されていたようだ。

    もしかするとロリコン市場が確立されるまで、まったくロリコンなど想定してないアニメの登場人物の服を脱がせたりする・・みたいな二次創作がすでにあったのかもしれない。それをプロの側が最初から可愛い娘っこにエロいことさせてしまったのがくりぃむれもんなのではないのか。

    またロリコンの前に男同士がちょめちょめする二次創作「やおい」がすでにあったらしい。やおいの意味するところは、やまなし、オチなし、意味なし・・と、マンガで必要なことを無視して自分の好きなものだけ描くという、これまた「おたく」同様に自虐的なニュアンスがこめられているように思った。

    もともと「花の24年組」と呼ばれる少女漫画家が少年愛を多く題材にしていたのだという。コミックマーケットの初代代表の霜月たかなかが花の24年組の一人である萩尾望都「ポーの一族」のパロディで「ポルの一族」(1975)を描いたのがやおいのはしりとか言われている。


    スポンサーサイト

    0
      • 2019.11.19 Tuesday
      • -
      • 00:23
      • -
      • -
      • -
      • -
      • by スポンサードリンク

      コメント
      コメントする








         
      この記事のトラックバックURL
      トラックバック

      profile

      calendar

      S M T W T F S
           12
      3456789
      10111213141516
      17181920212223
      24252627282930
      << November 2019 >>

      selected entries

      categories

      archives

      recent comment

      recent trackback

      search this site.

      links

      others

      mobile

      qrcode

      PR

       

       

      powered

      無料ブログ作成サービス JUGEM