たらちね体操
評価:
--- マガジンハウス ¥ 580 (2010-06-22) |
だがひとたび女向けのテレビや雑誌を見れば、サプリだ酵素だとさまざまな情報があふれている。そんな嘘っぱちをいちいち本気にしていたら、キリがない。どうせ死ぬるんだから、生きているうちは野菜よりも脂っこい物を中心に食べていたいもんだ。まあ、美人に生まれていたら、また心がけも違っていたのかもしれないが・・・
とはいえ、私ってけっこう年増だし、激太りしたせいかブルドックと悪役レスラーのハーフ(ブルレスラー)みたいな恐ろしい顔になってしまった今となっては、醜女なりに健やかさや若さがいかにはかないものか思い知らされることも多少はある。
そんな私は韓国やサブカルの本を探しに行ったはずのブックオフで、なぜかこの雑誌を買わずにいられなかった。
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決め手だったのは「美乳」がメイン特集だったからだ。かねてより私は思っていた。シワやたるみなどの老化はどうしようもなくても、胸はどうにかなるのではないか?と。
なぜならば乳が下垂、分散およびサイズダウンしデコルテが痩せこけたとしても、肉という肉を中央に寄せ集めて硬いブラジャーでホールドすれば「盛れる」、かりそめのアンチエイジングが可能というわけだ。また腹も筋肉がつきやすく(太りやすくもあるが)、比較的どうにかなりやすいパーツであろう。
すなわち逆効果にもなりかねない食事療法や高級な化粧品、フェイシャルのマッサージ、エステティックに励むより、下着と腹筋で加齢に抗うのが美魔女への近道なのである。
にもかかわらず、女は何かと顔や脚をどうにかしようとしたり、近年は「骨盤」やら、治りもしない「冷え」なんぞに着目するせいで、胸などはぞんざいに扱われているような気がしてならない。
その点、この書は私の興味をそそられるものがあった。ブラジリアンワックスなど、脱毛の情報が掲載されているのも物珍しく貴重だ。もっとも、そこはマガジンハウスなのでほとんど下着屋や豊胸手術、エステサロンのステマな宣伝記事ではあるのだが、その内容の薄さが逆に、私のような美と無縁のブルレスラーにも読みやすい一冊になっている。
この本によれば、女性の胸の大きさやハリは母乳を作る乳腺に依拠しており、力士の胸が垂れているのも乳腺がないからなのだそうだ。確かに私の胸はかなり小さいにもかかわらず昔から垂れていて、肥満男のごとしである。ほとんど脂肪なのか、張りがなく感触もかなり柔らかい。
それがこの本を読んで納得した。結局私の場合、乳腺組織にやる気がないためにこんな胸になっちまったのだと・・・そしてこの乳腺を支える靭帯を傷つけると、胸を支えきれなくなりよけいに垂れるため、揺らしたり強く揉むのは厳禁なのだそうだ。気をつけなければ。
そういえば、巨乳のMEGUMIはブレイク前にダイエットのため、 胸にさらしを巻いて運動したと言っていたが、あれも今にすると理にかなった行為と思われる。
そして乳腺の張りは女性ホルモンに左右されるので、その分泌をうながすイソフラボンが含まれた大豆製品を摂るとよいとも。
まあそこまではいいのだが、ここでひとつの疑念が頭をもたげてきた。
胸は加齢によって柔らかくなると書いているが、それはおそらく乳腺や靭帯が衰えるからであろう。
しかし、ここ1年くらいだろうか。おっぱい体操というバストアップのマッサージがさかんにメディアに取り上げられていており、その体操ではけっこう胸を揺らしてふわふわのやわらかおっぱいを目指そうと言っていたのだ。
これは私が胸に興味を持ち始めた時期でもあったので、実際にやっていたこともあるのだが・・・じつは揺らすのも柔らかくするのもダメなんじゃないか?
そう思って再度おっぱい体操について調べて見ると、皮膚科の医師が、こんなもんは全部デタラメで垂れる原因にさえなりかねないとネットに書いていた。
なんてこったい。いや、この体操を考案した元助産師の女性が自然分娩とか母乳とかアーユルヴェーダとか言っている時点で、オカルトじゃないかとうすうすは感じていたのだ。まさか桶谷系か?
ていうか、「自然」とか言う奴のことなんて金輪際信じねー。これ以上垂れたら、本当に富永先生のマンガになっちまう(切実)
- 2013.10.30 Wednesday
- 美への探究心
- 19:45
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- by 悩み