90年代の左翼予備軍
表紙は現在ほっこり映画によく出演している市川実日子。オリーブモデルだったのか・・・
市川実日子は当時高校3年生。
「まったく、不思議なエネルギー!」「実日子もキッパリ裸になりたい。ハダカ?はだか!」「チ、チ、チャーンス」
と、どこかマーマーマガジン誌を彷彿とさせる変なノリに、出だしから違和感が。
絶対本人はこんなこと言ってないだろ。
酒井景都というモデルはのちに「森ガール」(森にいそうな少女という意味)の立役者となり、中田ヤスタカプロデュースで歌も出していた。森ガールって実物見たことないし最近聞かないんだけども、森に入れば生息しているのだろうか。
96年というと眉毛やリップよりも目元にポイントを置くメイクが主流になっているため、メイクページでさえ今見てもたいして古臭くない。ギャルのベージュ口紅や細眉は今見ると線!って感じでそれなりに時代を感じさせるのだが、そこは「オリーブ」なのでかなり控えめなナチュラルメイクである。
この頃にリップメイクの主役に躍り出たグロスは、はじめジャーやパレットの中に入っているのを筆もしくは指でつけるタイプが多く今みたいにテラテラするようなものではなかった。
「暮らし」の雑貨で木のぬくもりを基調にしたり、ふきんを重ねるのって、ほっこり系が今でも好きなスタイリングだと思うが、オリーブの方がじゃっかんカラフルなように見受けられる。
新生活特集ってことでル・クルーゼの鍋を紹介されているあたり、ほっこりの遺伝子を感じた。
そもそも少女向けのファッション雑誌で鍋紹介してるってのもけっこう珍しい気が。
ほっこりといえばロハスと親和性が高いのだが、この頃から環境への意識は高かったようだ。
90年代はエコというよりも、森林や動物の保護もしくはゴミの軽減およびリサイクルを「地球にやさしい」と表現することが多かった。
当時流行していたカシオの女性向け腕時計ベイビーGの「イルカとクジラなかよしウォッチ」モデル。
辺野古のジュゴンたんも入れておくれ。
ホールアースがデザインされたエコバッグの店の名前が「センスオブワンダー」ってヒッピーかい。
しかし当時エコバッグなんて誰も持ってないけど、ペットボトルで水飲む人ってのもそんないいなかったはず。こういうのにオリーブが早かったのは、おそらく白人文化への憧れゆえであろう。
「お買いものをいっぱいして、紙袋をいくつも持ち歩くのってかっこ悪い」
ポリ袋はともかく、紙袋ってそこまで悪いのか。
紙袋を断るのが自慢だったというが、むしろ当時を振り返るとちょっと良いショップでもらったロゴ入りの紙袋やナイロンバッグを登校時のサブバッグとしてボロボロになるまで使い倒す学生が多かったような。←真のエコ
ハンカチひとつとってもデートの日はプリントがかわいいものを何枚か持っていて服に合わせて使い分けよ、といちいち中の人の指導が多い。基本的にハンカチやコームなど、こだわりの身だしなみグッズを持ち歩くのが好きなようだ。
オリーブ少女たる者、キーホルダーにも一生使いたいほどのお気に入りを持ってなくてはモグリも同然。
ここでも「センスオブワンダー」の地球だが、エコをうたいながらキーホルダーごときにまで物欲煽るとは。
「バッグのなかを、彼に見せてもOKな女の子になりたいね」
身だしなみグッズといい、一生もののキーホルダーといい、オリーブは96年の殺伐としたJK文化の中で相当に優等生的価値観だったようで、この4年後に休刊してしまったのもうなづける。
春からの習い事にオーガニックフードと太極拳と占いが紹介されているのが怪しすぎるが、さすがにオウム事件が世間を騒がせていた時期だけあってかヨガはない。
現在は写真家の夫・藤代冥砂(ヒーラー)とともに、沖縄でヒッピー的生活を送るモデルの田辺あゆみは出産時に胎盤も食べた強者。もともとはSTモデルだったらしい。
写真家でモデルの東野翠れんはイスラエルハーフという出自のせいかapバンクなど左翼系(親パレスチナ)の芸能活動によく起用されており、現在は冷えとり靴下の伝道者となった。
雑貨にうるさいオリーブ少女は糊もイタリア製。これを紹介している岡尾美代子氏も今や冷えとり軍団の一員だ。
投書欄では「はじめてじゃないこと、彼に言うべきかな・・・?」という、どうでもよいお悩み相談の横に、「世界の国からコンニチハ」というミニコーナーで本名による激しい主張が。
元オリーブ少女に朗報! マガジンハウスが「Oliveプロジェクト」立ち上げ(9月24日 マイナビニュース)
http://news.mynavi.jp/news/2014/09/24/308/
- 2014.09.29 Monday
- ロハス*ほっこり
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- by 悩み