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評価:
金 大中
岩波書店
¥ 4,212
(2011-01-29)
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北原みのり「男政治が『日韓関係』を勝手に悪化させてるんじゃない?」(週刊朝日 2014年11月7日号)
http://dot.asahi.com/life/lifestyle/2014103000065.html
文筆家の北原みのり氏は、SMTOWN LIVEを楽しみながら、日韓関係の悪化と言われることについて改めて感じたことがあるという。
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当日参加した友人に聞けば、その日もほぼ満席で、しかも途中で帰る人は殆(ほとんど)どなく、それどころか「雨のおかげで、スターがずぶ濡れで、よりセクシーで、より盛り上がったよ!」と恍惚とした表情で話してくれるのであった。
私は初日に行ったのだけれど、5万人以上が駅から会場に向かう波に揉まれながら、とても幸福だった。誰も押し合わない、誰もイライラしていない、これから好きな人に会いに行くんだ〜というピンクのオーラに包まれた女たちの集団は、平和そのものだ。
そして改めて思うのは、ニュースなどで最近よく聞く「悪化する日韓関係」という文言。いったい、どこで誰が日韓関係を悪化させているのだろう。
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ライブ帰り、「会社では絶対に韓流好きだとは言わない。EXILEが好きということにしている」という30代女性と盛り上がった。韓流が好きと言うと、男たちが「オバサン」と嘲笑したり、「竹島をどう考えるか?」といきなり怒り出したりして面倒なのだという。
咎められるほどに盛り上がるのが、恋愛感情というもの。男政治が「日韓関係」を勝手に悪化したことにしている一方で、日本の女の韓流への熱烈な愛は、さらに地下活動化しているのかもしれない。問題にすべきは、この国の「男女関係」の悪化なのかも。
北原みのりという文筆家はどんな話題にも下ネタを絡めるのを信条としているのか、上の記事では「ずぶ濡れ」「セクシー」「恍惚」「ピンクのオーラ」などとK-POPスターおよびそのファンが妙にいやらしく表現されているうえ、関連記事として表示されていた韓流の記事にもやはり「あがったはずの生理が来た」「エロすぎる」「性欲をしずめた」「女の欲望」といったエッチな言葉がおどっている。
しかもこれらはまだまだかわゆいほうで、ときには女性器の名称も連呼(マン呼)することもあるようだ。
フェミは「男たち」「オヤジ」を批判しているが、こういう何にでも下ネタに絡めてくる芸風こそ助平オヤジの模倣に思えてしょうがない。女たちのエロを解放するとか、女らしさの枠組みをぶっ壊すとか、おそらく左翼な大義名分があるからインテリなのに無理してマン呼しているだけの話であって、本当に性欲がみなぎっているかどうかは怪しいものがある。
それにSMって、ジャニーズと違い女のアイドルもいるはずだ。「日韓関係を悪化させているのは男たち」という結論を導くために、K-POPの政治利用するのはよしてくれ〜。
なんだかこんなん読むとまるで日本の女たちが、韓国のゴリ押しにマインドをコントロールされた売国カルトのセックル教団みたいではないか。
っていうか会社では韓流好きを言わず、EXILEを好きなことにしているはずの30代女性が「韓流が好きと
言うと、男たちが・・・」と男たち叩きしているけど、けっきょく韓流好きって言ったのか言ってないのかどっちやねん。
北原氏は岩波書店「世界」誌のヘイトスピーチ特集にも名前がある。しかしこれ、過去には韓国の恐ろしさを力説していた雑誌だろう。有田芳生も、もともとは統一教会っていう韓国の怪しい宗教を批判するジャーナリストだったはずである。
そんな左翼が朴政権になってなおも韓国に肩入れするのは、民主化運動を正当化したいのか、それとも素敵なK-POPスターを「コリア」と同一視させることで北朝鮮の悪のイメージをカモフラージュするためか?
とりあえず岩波書店がヘイトスピーチに反対しているからといって、優しいとか韓国に理解があるとかイメージは特にわいてこない。
金大中氏らを救おう(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=AyTWNNJiEnE
80年代初頭?左翼が嫌韓だった頃の映像「いまこそ自由を!金大中氏らを救おう」
死刑判決を受けた、のちのノーベル平和賞受賞者で韓国大統領の金大中。
「いまこそ自由を!」「ファッショ軍事独裁」など、朴正煕もしくは全斗煥政権は自由のない、今でいう中国みたいな感じかもしくはそれ以上に捉えられていたのだと思われる。
よくわからんけども「北朝鮮スパイ事件デッチ上げ」する韓国に、国際社会が冷淡なまなざしを向ける風刺画だろうか。これを見ると、左翼の韓国に対する扱いの悪さは日本のそれとほとんど変わらなかったことがうかがえる。
とはいえ、実際に北朝鮮スパイがやらかした事件も数知れず。
このちょっと前には、金大中どころか日本人がバリバリ拉致されてたはずなんだけども、なぜか韓国以上に自由のないファッショ軍事独裁なはずの北朝鮮に言及する者はいなかった。
っていうか、言ったら今と比べものにならないくらいの差別事件仕立て上げられてたと思う。
矛先はつねに「南北自主平和統一」を妨害する日米韓に向けられる。
10月21日ってのは、国際反戦デーだろうか。
デモでは金大中救出のほかに「憲法改悪反対」「政治反動阻止」「徴兵・海外派兵反対」「基地撤去」「安保条約破棄」「核兵器禁止」「安保自衛隊増強粉砕」とテーマがてんこ盛られてる。
それらを総合して
日米韓軍事一体化粉砕ってことなのだろう。
日米韓軍事一体化っぽい図。
岸信介=安倍総理の祖父。朴正煕大統領=朴槿恵の親父。一般的な評価に反して左翼的にはかなり嫌われている2人。
そんな縁もあって、安倍っちと槿恵っちはもうちょっと仲良くてもよいのではと個人的には思う。
左翼からすると、この頃の韓国は最悪だけど民主化して南北友好ムードとなり、慰安婦問題も明るみになって素晴らしくなったって設定らしく、逆にこの時韓国に滞在していた豊田有恒や西岡力の説からすると、昔はまだよかったけど民主化して本格的に狂ったという感じで、韓国の評価は今ひとつ定まらない。
ネトウヨにいたっては、今も昔もずっと野蛮な劣等民族と言わんばかりだ。
少年までもが新聞売り?こういう韓国の貶め方は左翼通り越してもはや北朝鮮っぽい。
ナレーション「
日本の企業は韓国まで出かけて、韓国人を安く使ってもうけている。街には日本の企業や銀行が目につき、韓国は高度成長をうたって一見華やかだが、その裏側には低い賃金と重労働、物価高に押しひしがれた民衆の生活がひろがっている」
このほかにも天秤棒でフラフラしながら水運ぶ女とか不潔なスラム街で、韓国のみすぼらしさを余すことなくアッピール。
中山千夏「日本の企業のそれこそ本当にこう、韓国を自分の下に入れていく。そして日本が利益を得るっていうことのためのすごい進出が行われたわけじゃない。
でその尾をいまだに引いていて、
韓国の労働者たちを搾取しているのはほとんど日本だって言っていいくらいの搾取が行われてるわけでしょ?そのことについてはじゃあどうするんだって。
それもやっぱりね、国内問題でね、口出さないって言うのかっていうとね。金大中の事件についてあたしたちが、民衆のレベルがね、同じ、同じ国の中の、国は違っても同じ国の中の民衆としてがまんできない、あんなことは許せないっていう、その
連帯感をもって発言することと比べたら、日本の政府がまさしく韓国を制するような方策をとってることっていうのはもっと重大な問題だと思うのね」
『いかなる権力も代表しない
市民のみによる金大中「裁判」調査糾弾 国民法廷』より
日韓連帯と言えば、10年くらい前に日本でもオーマイニュースが創刊されるなど大統領選で民主化運動の名残りが多少みられたようだけども、最近の矛先はもっぱらネトウヨで、韓国の労働問題とかに言及したりすることってもうあんまりないような気がする。兵役と因果関係がありそうな筋肉美も肯定されているし。
しかしこの中山千夏って人、ものすごい週刊金曜日って感じがしたので調べたところ、実際に連載を持っているのだそうだ。もともと女優(子役)出身で「ひょっこりひょうたん島」の挿入歌を歌うなどしており、70年代にはウーマン・リブ運動から政治運動に参入し、77年に革新自由連合の結成にかかわり、80年に参院選に当選、一期を務めたとのこと。
ウィキペディア情報によれば、テレビに疑問を抱いて最後の方はアニメ「じゃりん子チエ」の声優以外タレント活動はしなくなり、現在は「
おんな組
いのち」の活動の一環として2005年1月に開始したトーク番組「痛快!
おんな組」(朝日ニュースター)のレギュラーコメンテーターとしてのみ月一回テレビに姿を見せているとのことだが、女や命をひらがなで「おんな」「いのち」って書くのも「女たち(男たち)」同様、団塊フェミ特有のノリなのは間違いない。
↑こういうのとか・・