伝統をめぐる情報戦

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    安倍政権や日本会議の語る「日本」「伝統」を橋本治が痛烈批判! 「大嫌い」「明治以降の近代人が勝手につくった」と(リテラ 2月11日)
    http://lite-ra.com/2016/02/post-1969.html

    夫婦別姓に関する最高裁判決や、渋谷区の同性パートナーシップなど、昨年は「家族」「性」に関する新たなかたちを模索する動きが多く生まれた年であった。  
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    夫婦別姓の問題にせよ、パートナーシップ条例をめぐる議論にせよ、政権側からは、この「伝統的な家族制度」なる言葉が盛んに使われる。しかし、この「伝統」とはいったい何を指しているのだろうか。小説『桃尻娘』や、『古事記』『源氏物語』の現代語訳など古典文学研究の仕事で知られる橋本治氏は、「週刊プレイボーイ」(集英社)16年2月15日号のインタビューでこんな言葉を残している。
    「今や建前が好きなのって自民党の政治家だけじゃない? なんか、あの人たちの言う「伝統」やら「日本」やらが私は一番嫌いなんですよね。  
    それは明治以降の近代日本人が「勝手につくった日本」だろうっていうのが頭にあってさ。そういうのがいやだから、こうして近代以前に遡りながら「そうじゃない日本」を一生懸命に探しているわけなんですけどね」
    安倍政権をはじめとした保守主義の人々がことさらに喧伝する「伝統」という言葉。しかし、歴史を振り返ってみれば、彼らの言う「伝統」は、「伝統」でもなんでもない。たかだか150年ほど前、明治時代以降、急速な近代化の流れのなかで形づくられたものだった。また、橋本氏はこんなことも語っている。
    「平塚雷鳥とかの女性解放運動が出てくるのが明治だから、それ以前の時代の日本って、ずっと女性を抑圧していたように思われているけど、実は一番、男女差別が激しくなるのって、むしろ明治からなんですよね」
    「みんな「女は女らしく」っていうのが封建道徳だと思っているかもしれないけど、例えば江戸の芸能って、劇中で女が刀を振り回すシーンとか、カッコいい女盗賊の話なんかも、ごく当たり前にあるのね。ああいうのを見てると、少なくとも江戸時代の人には「女はおとなしくしてなきゃいけない」って感覚はないと思う」
    「女は女らしく」という考え方も、結局はたかだか150年前に出てきたものだったと橋本氏は主張する。
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    先日、本サイトでも取り上げた、古典エッセイストの大塚ひかり氏が指摘している通り、日本の家族制度は古来、母系的な社会であったと言われている。
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    同性パートナーシップの問題に関しても同様のことが言える。前述したヘイトデモで配られたチラシには、先に引いた〈伝統的な家族制度に混乱をもたらす渋谷区条例〉という文章の他に、こんな文言も書き記されていた。
    〈若者が多く集まる渋谷区の路上や職場で、男性同士、女性同士が公然と抱き合ったり、キスをしたりする姿が日常の光景となり、やがてエイズが蔓延してしまうことを、誰も歓迎しておりません〉
    〈条例案は、日本の伝統と文化に対する挑戦状〉  
    正直、引用するのもはばかられるような差別的テキストだが、ここでもとくに熟慮することなく無邪気に使われている「日本の伝統と文化に対する挑戦状」という言葉。この「伝統」も果たして本当に「伝統」なのだろうか。  
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    『源氏物語』のなかで使われる有名な言い回し「女にて見む」は、改めて指摘するまでもなく、「(相手の男を)女としてセックスしたい」という意味であると解釈されている。  
    また、時代は下り、江戸時代、男色は春画のモチーフとしても多く描かれることとなった。
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    安倍首相は、『新しい国へ 美しい国へ 完全版』(文春新書)のなかで、多様な家族観を描く高校の家庭科教科書に対し、こんな疑問を記していた。
    〈同棲、離婚家庭、再婚家庭、シングルマザー、同性愛のカップル、そして犬と暮らす人……どれも家族だ、と教科書は教える。そこでは、父と母がいて子どもがいる、ごくふつうの家族は、いろいろあるパターンのなかのひとつにすぎないのだ〉
    〈「お父さんとお母さんと子どもがいて、おじいちゃんもおばあちゃんも含めてみんな家族だ」という家族観と、「そういう家族が仲良く暮らすのがいちばんの幸せだ」という価値観は、守り続けていくべきだと思う〉  
    しかし、ここまで述べてきたように、これまで我が国が歩んできた「家族」「性」に関する考え方は、安倍首相が断じているほど画一的に述べられるようなものではない。むしろ、本当の意味で日本の「伝統」というものを考えるならば、「家族」や「性」といったものに対し、もっと多様性を認める考えのほうがよっぽど「伝統」なのではないか。  
    国家統制を強めるため、国民を国家に奉仕させるために、明治政府が「勝手につくった」にすぎない「国家」や「家族」というフィクションを、「伝統」などと持ち上げる安倍政権の詐術にはだまされたくないものである。


    夫婦別姓や同性パートナーシップをめぐる論争にさいしてか「安倍など右翼の言う伝統って嘘っぱち」といった言説を左翼サイトで近ごろ数多く目にするようになってきたので、見つけ次第・・・というか気が向いたら報告していきたい。その趣旨は「夫婦同姓の施行は1898年の明治民法」を引き合いに出しているように、安倍など右翼の言う伝統なんぞは多くが江戸っ子が大虐殺された明治以降に捏造されたものであり、フリーダムでエッチな文化(春画、男色)に比べるとシャバすぎだろというわけである。
    だから私が「江戸しぐさは右翼が作り上げた嘘っぱちの伝統」みたいな論に違和感をおぼえるのもそこで、多くのばあい江戸礼賛は伝統を重んじているのではなく、橋本治がいうように「あの人たちの言う「伝統」やら「日本」やらが私は一番嫌いなんですよね。それは明治以降の近代日本人が「勝手につくった日本」だろうっていうのが頭にあってさ。そういうのがいやだから、こうして近代以前に遡りながら「そうじゃない日本」を一生懸命に探している」にすぎないのである。私は江戸しぐさにかんして長らく左翼かどうか分からないと保留していたが「江戸しぐさの正体」という江戸しぐさ批判のバイブル的な本(紛失中)を読み、越川禮子っていうもともと公民権運動を取材していた反アベ政治の人が明治政府が江戸っ子を虐殺したとか?そのときにウンデッドニーの虐殺やソンミ村虐殺といったように白人によるインディアン迫害やベトナム戦争を引用しているらしいことを知って、江戸しぐさも左翼だったんだという確信にいたった。
    公民権運動やネイティブアメリカンやベトナム反戦ってのは、60年代くらいにカウンターカルチャーで混然一体となっていたのである。だからベ平連の流れをくむロハス系の左翼も、江戸礼賛と並行して「ハチドリのひとしずく」とかいうネイティブアメリカンの民話や、ネイティブアメリカンと結婚したセヴァンスズキの「伝説のスピーチ」とかいうのを江戸しぐさと同時期にさかんに紹介しており、これらもやはり道徳やら英語やら学校の教科書に採用されていたりする。
    別にこれは教科書が右や左というのは深読みしすぎで、育鵬社も東京書籍もACとかNPOとかNGOみたいなCSRイカスっていう2000年代以降の風潮から、そういう意識高い系のイイ話をお子さんがたに伝えたくなったのだろうというのが私の見方だ。しかし江戸時代もそうだが、最近の左翼は古事記とか天皇けっこう好きだし、日本人はパンより米だろ。とか、フリーチベットとか中国産じゃなくて地産地消しろとか言うのでまれに保守と誤解されている例もある。
    では保守の歴史観の決定的な違いとは何なのか?いちおう左翼には反戦という建前があるので「サムライ」「武士道」「楠木正成」など、日本の先祖が武士で儒教でストイックって設定だったら右翼である可能性は高いのではないか。
    そして右翼のいう伝統はほとんど明治以降(長州藩=安倍)であるからして、江戸時代は日朝友好でエコでエロで楽しかったけど明治政府が大虐殺。っていう明治凶悪説も左翼なのである。では私の個人的な歴史観はどっちかというと、明治や江戸に生きたわけではないので知ったこっちゃないって感じだ。
    ただ右翼のいう「伝統」を否定するためだけの「昔の日本人はエロかった!」みたいな左翼的歴史観に、もう完全にアレルギーが出始めている。男の絵師が妄想で描いただけであろう春画が本当にあったかのような設定になってるのも謎で、200年後にはめちゃコミックや快楽天のエロマンガが史実になり博物館に展示されるんじゃないかと今から心配だ。

    シャギーへの道程

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      YouTubeであらためて女性用整髪料のCM動画を見たところ、先日ドラッグストアで生息を確認した「リーゼ くっきりウェービーヘアフォーム」が濡れソバージュ用とはまた別物のような気がしてきた。よく見ると濡れソバージュ用は「ウェットスタイル」「くっきりウエット」などの表記があるのだ。

      もしかすると今売ってるウェービーフォームはウエットとはまた別の、スタンダードタイプなのかもしれない。けっきょく濡れソバージュ用ムースはシャギー時代の荒波を生き抜いてきたのかきてないのか、どっちなんだ。

      自分が使っていたのとCM動画が多いぶん史料が花王リーゼに偏りがちだが、マンダムやクラシエ「プロスタイル」にもウエットが現存していた。プロスタイルはたぶんリーゼと同じころにできたブランドだと思うが、今流通しているウエット用ムースが濡れソバージュ時のものかいなかは不明である。

      マンダムのジェルは、不自然な水色と気泡具合からして間違いなく20年以上選手だ。しかし見てのとおり男用なのでソバージュ用ではないし、ハードなのでバキバキに固まる。
      しかしくしゅくしゅソックス時代の男はどっちかというと、濡れ髪ってよりは吉田栄作みたいにツーブロックをムースでサラサラにした野郎のイメージだ。当時吉田氏がギャツビーのCMに出演していた影響だろうか。
      で、濡れソバージュを駆逐したシャギーとは何ぞやというところも説明しておくと、ルーズソックス時代に突如として重たい毛先や濡れた仕上がりや黒髪がダサいってことになり、毛先に段をつけたシャギーという内巻きのロングヘヤが人気大爆発するのである。くしゅくしゅソックス時代までは毛先を揃えたワンレン(ワンレングス)スタイルが多かったのが、シャギー以降女のロングは段をつけたり巻いたりして動きが出るような軽い印象の茶髪が主流となった。

      しかしシャギーってもうかれこれ20年前の髪型なのに、濡れソバージュやとさか前髪に比べると今見てもたいして懐かしくない。時期的には2,3年の開きしかないにもかかわらずである。
      いや髪型だけでなく、ルーズソックス時代に流行った歌とかも全然懐かしくない。

      マンダム「ルシードエル」のCMもあった。リーゼと同じようなとさか用ミストで前髪を決める常盤貴子。

      横から見ると何かをせき止めるんじゃないかと思うくらいに前髪が壁状にそそり立っているが、これはとさかなのだろうか。常盤氏はこのCMの前年「悪魔のKISS」に出演し人気爆発した。

      私も見ていたが常盤氏は当時まったく無名だったにもかかわらず、その色気と体当たりの演技で共演の奥山佳恵や深津絵里の2人を完全に圧倒していた。このジョウバンタカコって子は誰だ?とたちまち話題となり、登場時のインパクトは「そのときハートは盗まれた」の内田有紀にも匹敵するほどであった。

      くしゅくしゅソックス時代の巻き髪スタイル。毛先が重い。

      しかしその直後のシャギー用スタイリング剤ではここまで毛先がスカスカになっている。私も当時はこのくらいシャギってほしかったのだが、「あんまりすきすぎるとハネやすくなる」とかなんとか言われて田舎の美容院ではあんまりすいてくれなかった。
      しかも田舎の美容院では仕上げのとき、聖子ちゃんみたいにサイドの髪を外向きにブローしてボリューム感を出してくるのも屈辱的だった。私はボリュームを抑えた、毛先がスカスカで内巻きの髪に憧れたが、今考えると田舎の美容院がそんな数年で技術をアップデートするとも思えないので80年代みたいな髪型にされるのもいたしかたなかったのだろう。

      2000年頃?このくらいが段のついた茶髪の完成形である。ルーズソックス時代以降は髪をきっちり分けたりまとめたりツヤを出すのがダサく、無造作やゆるふわといったラフな質感が好まれたように思う。
      くしゅくしゅソックス時代まではシャンプーも黒髪やワンレンで目立つフケや枝毛に特化していたが、茶髪やレイヤーがメジャーになるにしたがい、枝毛やフケがあんまり目立たなくなってそのかわりカラーやアイロンで傷んだ髪を補修するといううたい文句が増えていった。ワックスが出てきたのも、ルーズソックス時代である。
      しかし近年は若者の茶髪離れが進み、再びワンレンや黒髪、ウェット仕上げに回帰しているようだ。だいたいファッションというものは20年で一周(リバイバル)するもので、くしゅくしゅソックス時代当時もやはりベルボトムなど70年代のものが人気爆発したのである。

      インフルにかかりたいだと?

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        愚行にもほどがある!「インフルかかりた〜い♪」はなぜ罪深いか(messy 2月16日)
        http://mess-y.com/archives/27137

        今冬も、インフルエンザが猛威をふるった。筆者の子供が通う保育園でも、一月にクラスメイトの半数がインフル感染して欠席、しかもA型とB型どちらも同じくらいいた。昨年のうちに親子で予防注射は打っていたが(子供は二回摂取)、インフルにかかった園児たちも「予防接種はしていた」ものの、それでも感染して症状が出、欠席することとなったと聞いた。  
        完全に感染を回避できないのに、なぜインフルエンザの予防接種を打つのか。筆者は、重症化をなんとしても避けたいため、抗体を獲得しておくべく打っている。特に幼児や高齢者には、インフルエンザ感染がほんの風邪症状にとどまらず、命に関わる重篤な疾患(脳炎や肺炎など)に進行してしまうことがある。だから感染は防げなくとも、軽症で回復するために打つというのがひとつ。そしてもうひとつ、「流行を防ぐため」でもある。集団の場(学校、職場、交通機関など)で誰も予防せずにいれば、ウィルスはあっという間に流行し、重篤者や死亡者が出てしまう懸念も強まる。個々に予防することで、流行を堰きとめることができるはずである。  
        しかし「あえて予防してません。インフルにかかりた〜い♪」と、暢気なようで実は全然穏やかでない発言をする人々もいる。今に問題視されはじめたわけではないが、ホメオパシーなど代替医療を篤く信じ実践する方々の一部には、インフルエンザ感染で高熱などの症状が出ることを「浄化」「体のお掃除」「最高のデトックス」等と捉え、一度感染してしまえば(その型のウィルスにかんしては)免疫ができるということで、「早く感染しておきたい」と考える人がいる。また、「カラダとココロの状態が良ければインフルに感染しても症状が出ない」とし、レメディの服用や、心身を“整える”ことで基礎免疫力を高めておけば、予防せずとも感染することなく過ごせる、という主張も。  
        ホメオパシーの真偽についてここでは取り沙汰しないが、では「予防せず、積極的にインフルエンザにかかりたがっている」彼らは、免疫力の低い人間や、ウィルス感染が命とりになるような人間についてはどう考えているのだろうか。何も考えていないのか。はたまた「日頃から鍛錬していない個人の自己責任」とみなすのだろうか?  
        たとえば小学校に通い集団教育を受けているひとりの児童が、予防をせずインフルエンザに感染したとする。その児童は幸いにも全快したが、クラスメイトたち、そしてその家族にまで感染は広がってしまったとしよう。そのなかに、基礎疾患などがありワクチンを接種したくともできなかった児童や家族、免疫異常などの持病を持つ児童や家族、つまりインフルエンザ感染が命とりになりかねない人間が含まれていたらどうなるか。  
        「インフルかかりたい」と能天気に発する当事者は健康体かもしれないが、自分がウィルスの媒介人となり、他人を巻き込む可能性について微塵も思い当たらないとしたら、愚かだとしか言いようがない。山奥で一人きり生活しているのではなく、社会集団のなかにいる以上、公衆衛生の概念に基づいて病気の予防に努める必要が出てくる。何を信じ実践するかは個人次第だが、その観点だけは決して忘れてはならない。


        この記事を読んで、インフルエンザに積極的にかかりたい奴なんて本当にいるのか?と不思議に思ったが、適当にそれっぽい単語を組み合わせて検索するとインフルエンザ感染パーティに関するサイトがいくつか見つかった。感染パーティとは親が子供にガチの免疫をつけさせるために感染症にかかった子供とわざと接触する行為で、上の記事でもホメオパシーという言葉が出てきているように通常の医療を拒否するスピリチュアル野郎との関連性が指摘されることが多い。
        しかし感染パーティって自然感染によって一生ものの免疫が得られる、あるいはその感染症が子供のうちにかかっておけば軽い場合にしか利点がないように思う。その点、インフルエンザって一回かかったらその型にはもうかからない。というたぐいの病気なのだろうか。
        ウイルスの変異も激しいということなのでいちいち新しいバージョンが出るたびに感染してたらキリがないし、そもそも大人が風邪ですむいっぽうで子供のほうが重症化しやすいのであれば「子供のうちにかかっておく」のは危険でしかないように思える。上の引用記事によるとホメ野郎はかかったほうが良いとするいっぽうで「レメディを服用すれば感染しない」とする野郎もいるとされ、結局感染したいのかしたくないのか、すべてにおいて何してぇんだか意味わからない。
        しかしめんどうくさいということとは別に、確固たる理由があってインフルエンザ予防接種を受けない層がいるのは事実だ。引用記事にも書かれているが、インフルエンザの予防接種は受けてもかかる奴が後を絶たないことと、かかっても大した奴があまり多くないことから有効性がないとしてもっぱら論争になっているのである。
        その点はしか(麻しん)などは症状が重いうえワクチンの有効性が認められているために、インフルエンザとはまた違う理由で反対されている。はしかのワクチンは効くといってもやはり自然感染の免疫よりはシャバいらしく、ワクチンが効いてるあいだにガチのウイルスに接しないと確実な免疫は得られない。
        しかし、近年はみんなはしかをワクチンで抑えているのでガチのウイルスに出会う機会がない。つまりある程度はしか野郎がいないと真の意味ではしかを予防できないというわけで、あえて感染源となることでブースター効果(免疫パワーアップ)に寄与しているというわけである。
        またインフルエンザにしても麻しんにしてもワクチンというものは副反応がつきものであり、病気で注射すんならともかく、健康な人がかえって健康を損ねることになったら本末転倒だという問題提起が基本にある。90年代にはMMR(新三種混合ワクチン)が大きな問題となり、近年では子宮頸がんワクチンがその疑惑を向けられているところだ。
        インフルエンザワクチンも製造していた化血研って会社のたびかさなる不祥事も、昨年末に一瞬だけ大きく報じられた。にもかかわらず、予防接種受ける派がもっぱらあんまり受けたくない派に対して頭おかしいホメオパシー野郎と同一視し、そのいっぽうでワクチンのネガティブ面をことごとく無視してしまうのには何の印象操作かと違和感しかない。
        上の記事では予防接種を受けなかった奴が感染源となる例があげられているが、インフルエンザなら予防接種受けたくせに感染源になって「基礎疾患などがありワクチンを接種したくともできなかった児童や家族、免疫異常などの持病を持つ児童や家族、つまりインフルエンザ感染が命とりになりかねない人間」に広げてしまうことだって全然ありうるだろう。天然痘やポリオと違ってインフルエンザは予防接種で撲滅できるようなアレではないと思うので、ゼロリスクではなく手洗いやマスクで予防するなりしてウイルスと共生していくしかないのではないか。

        隠れたロングセラー

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          先の濡れ髪に関する記事で、濡れソバージュ用スタイリング剤が現存していないと書いたのだが、その後大きいドラッグストアで見つかった。「リーゼ くっきりウエービーヘアフォーム」。

          ちょっと見た目が現代風になっているが、ちゃんとボトルにソバージュがデザインされていて当時の面影は全然ある。いちおうアットコスメでクチコミを見たところ、パリパリに固まるらしく評判はけっしてかんばしくない。
          確かに固まるのはちょっといただけない。指通して毛が切れるのがちょっと・・・

          リーゼといえば私がハード派だった90年代から使ってたのが、ポイント用ミスト。これはおそらくウェービーヘアフォームと同時期(1993年頃?)ポイント=とさか用に発売されただけあって、日本で売られている整髪料の中でバキバキに固まることにおいてはいかなるハードスプレーでもこいつの右に出る者はいない。

          しかしとさか前髪というとバブル(80年代)のイメージあるけど、これもジュリアナと同様にちょっと後だったのではないだろうか。少なくともくしゅくしゅソックス時代(90年代初頭)においてはヤンキーねえちゃんの定番だったのが、ルーズソックス時代(90年代半ば)に入ると濡れソバージュとともにいっきに絶滅した幻の前髪である。
          くしゅくしゅソックス時代といえば、今で言う「原宿系」のあいだでショートヘアのサイド部分を一部耳の前に出してモミアゲのようにするのもよく見かけたのだが、名前が分からない。とにかく最近のヘアメイクとファッションはくしゅくしゅソックス時代の使い回しであるからして、以前に予言したようにいづれ黒髪やウエットやかきあげだけではなく、とさかやもみあげや白いヘアバンドも近いうちに人気爆発するはずだ。
          そういえば2,3年前から若い娘さんを中心に人気爆発している「くるりんぱ」もくしゅくしゅソックス時代に一瞬だけ流行したアレンジである。くるりんぱは結んだ髪を根元に入れるだけなのでゴムさえあればできるのだが、くしゅくしゅ時代は(私の記憶ではソニプラあたりで海外雑貨として売られていた)トプシーテールという棒を使うのが一般的で、近年のくるりんぱ人気を受けてか最近またドラッグストアや百均などで見かけるようになってきた。

          くるりんぱしたあとに、結った部分の髪をちょっとづつ引き出してゆるふわにすると今風になる。

          怪しい古代史

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            どうも江戸しぐさ捏造が話題になって以来、一部で古きよき日本をでっち上げるデタラメな右翼のイメージが顕著になってきているが、私は江戸しぐさ批判本を読んでなお、この手の歴史観は左翼の鉄板だという思いを強くするばかりであった。そして第二の江戸しぐさとの呼び声高くなり出したらしい縄文時代に対してもやはり同様の印象を抱いている。

            第二の「江戸しぐさ」? 〜「自然と共生する、平和な縄文ユートピア」幻想批判(togetter)
            http://togetter.com/li/936433


            上のTwitterまとめ記事でも縄文と左翼の親和性について言及されたつぶやきがあるが、私的には完全にそっちのイメージしかなく、タイトルの「自然」「共生」「平和」ってのも反戦9条な地球市民ワードとしか思えない。右翼が縄文理想社会説をとるとすれば、縄文こそがガチのネイティブ日本人で朝鮮からきた弥生みたいなツリ目のなりすまし在日野郎は祖国にお帰りくださいってな感じなんだろうか。
            ただ右翼にとって縄文とか弥生とかいう発掘調査にもとずく「科学的」な歴史区分は、天皇の万世一系ストーリーに比べたらあまり重きを置かれていないような気もするし、逆に言うと考古学には天皇うざいわぁー。ってなノリがそこはかとなく見受けられるということでもある。まぁ右翼や考古学はあまり詳しくないのでさておくとして、なぜ左翼なのかというとヒッピーで縄文とか言う奴がごくたまにいるのだ。
            左翼にはいろいろな系統がいるが、反原発などで大活躍しているということではロハスやヒッピーが思い浮かぶ。これらの人々は物質文明に毒されたに現代を憂いており、理想を江戸や先住民やブータン人のような未開の「幸せ」「ハッピー」(物はないけど先進国より精神的に満たされているという意味)に求め脱成長をうたった。

            たとえば辻信一という人類学者はキャンドルナイトやスローライフの仕掛け人的存在で、2000年代における温暖化ゴリ押しの重要人物である。江戸もまぁまぁ推してるけどどっちかというとネイティブアメリカンがメインであり、日本に紹介した南米の民話「ハチドリのひとしずく」が育鵬社・・・じゃなくて東京書籍の道徳にも採用されたらしい。
            別に辻氏が縄文を紹介しているところは今のところ見たことないのだけども、西洋の侵略者に対する自然と共生しスピリチュアルに生きるサステイナブルな先住民への尊敬ぶりはニューエイジ系のあいだではごく普通に見られることであり、縄文人もそうしたイメージで語られているのではないかと考えられる。また江戸時代すばらしい論の本質が豊臣しぐさ(文禄・慶長の役)および明治しぐさ(江戸っ子大虐殺、植民地支配)批判であるという点に鑑みると、1つの時代を理想化するということは同時にその前後を最悪と位置づけていることを意味する。
            すなわち縄文しぐさ大好きとは同時に弥生しぐさ嫌いである可能性が高い。では縄文と弥生の違いとは何なのだろうか?
            昔習ったのは縄文と弥生は土器の柄が違う。そしてもう1つは稲作をしているかいなかである。

            弥生時代に大陸から稲作が伝わり、それまで狩りやドングリ食べて気ままに暮らしてたのに、米のせいで持つ者と持たざる者の格差社会となった。弥生博物館資料(上画像)によると、「戦争が始まったのも弥生時代です」とのことである。
            上に引用したTwitterのまとめ記事によれば、こういう縄文平和だったけど弥生は戦争って歴史観は佐原真という学者の影響であり、江上波夫の騎馬民族説に異論を唱えた人でもあるらしい。しかし慰安婦問題のようなごく最近でも論争になるのに、まだ謎の多い古代にまでさかのぼって特定の時代をたたえるのはちょいと早すぎやしないか。
            いくら戦争や環境問題と戦っている左翼でも、稲作まで否定するような人はごくまれだろう。むしろ米や天皇など日本固有の文化を再評価するということのほうが多いために、縄文推しはあまり一般的ではないことをつけくわえておきたい。

            縄っ子大虐殺

            やよい軒ならぬ弥生犬


            ツヤ髪

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              ルーズソックス時代(1995〜)より長らく明るいヘアカラーが人気爆発していたが、近年は黒髪が見直されてきている。しかし黒髪は茶髪と違って、ツヤがないと透明感がなくなり老けて見えるのが悩みのたねだ。
              このところの濡れ髪ブームも黒髪の需要と切り離せないものなのだろう。そんなわけで、朝シャンしたばかりのような濡れ髪を演出できるという整髪料クールグリースを買ってみた。

              じつは買ってからけっこう時間が経っている。フタの絵から察するに、もともとクールスみたいな革ジャンのツッパリ野郎がリーゼントするときに使うものなのかもしれない。
              値段は1500って書いてるけど、確かドンキで1000くらいだったかと思う。サイズの大きさからすると高くはない。
              どのくらいか分かるような写真も撮ろうと、比較対象にボトル入りのガムを並べてみたけどよく分からなかったのでやめた。とにかく普通のワックスに比べると大きく、使い切れるような気がしないようなサイズなので最初はミニボトルから試すべきである。

              中身はこんな感じ・・・といってもどこにピントが合ってるのかわれながらよく分からない画像だ。感触はかなり固く羊羹に指を突っ込んでいるかのようで、明らかにジェルとはまた別物である。
              においはライムの香りとなっているが、柑橘系というよりはお菓子のような甘い人工的な香りだ。ボトルのやや古めかしいデザインに反し、香りは意外と今風でしかもあまりしつこくないため年齢や性別を問わず使えるであろう。
              私は髪の毛が胸下まであるので、指にたっぷりとって髪じゅうにつけた。しかし、いくらつけても濡れたようにはならず、朝シャンしたてどころか、4日シャンプーしていないようなねばっこいツヤばかり出てくる。
              それに顔周りにつけすぎると、せっかくフワっとセットしたのがペチャンコになってきて、それがまた老けて見える。ネットでは水で少し伸ばすと良いと書かれているが、水気がつくとせっかくセットしたのが元に戻ってしまうだろう。
              しかしとにかく1000円もしてしかも大容量なので、広がりやすい毛先にたっぷりつけてむりやり消費しているところである。これの前に使っていた固まらないタイプのケープと比べると、だいたいキープ力は同じくらいで良好、グリースのほうは乾くとベタベタもせず指が通せてシャンプーですぐ落ちるのでそこはいいのだけども、ただケープは片手でシューっとてきとうにスプレーをふりかけて終わりだったのが、こっちはくるくるフタを回してかたいクリームを両手で伸ばし毛先にもみこむという手間がかかるので総合的に見てケープのほうが良いという結論にいたった。
              そもそも主目的である濡れ髪が実現できてないのが問題なのである。顔につけるハイライトもそうだが、こういうツヤ系のアイテムはうまく使いこなせないとただテカっていたりシャンプーしてないみたいな不潔系になってしまうので私のような不器用野郎には難しい。

              本来グリースは黒ぶちメガネのツーブロック野郎が前髪をなでつけるのに使っているのだろう。しかし女からするとこのクールグリースの固いのを長い毛になじませるのはひと苦労だ。

              ソバージュ全盛のときみたいに、もっとムースとかでお気軽にウエットにできるやつを花王やマンダムから再発してほしい。じつはもしかしてまだ棚の片隅にあるんじゃないかと一度ドラッグストアーで探したことがあるのだが、とさか前髪用のミストはまだ売っていたのにウエット用整髪料はシャギー時代の荒波に乗れなかったのか絶滅したようであった。

              まっこり系

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                クウネルとかいう韓流雑誌を立ち読みしてきた。


                http://www.amazon.co.jp/dp/B019P1VY1S/

                アマゾンのレビューでは炎上しているが、確かに今日びこの程度のほっこりだったら家の光ででも読めるんじゃなかろうか。何がそうさせるのか全体的にマガジンハウスっぽくない雰囲気であるし、元オリーブ少女(オリーブ熟女)を対象にしたにしては内容が老けている印象を受けた。
                これでは熱心なファンからそっぽを向かれてもしかたがないかもしれない。しかし私はリニューアル前のもそんなに読んでいなかったため、レビューみたいな怒りはとくにわいてこなかった。

                 
                http://www.amazon.co.jp/dp/B000E0L3LQ/

                あと天然生活もチラ見したけどほとんど記憶に残っていないので、かわりにロハス雑誌「ソトコト」の地方移住そそのかしっぷりが年々パワーアップしてる疑惑に注目したい。どうも最近のロハスは温暖化削減よりも、各地方に伝わる特産物や伝統産業など昔ながらのていねいな文化をフィーチャリングしようという機運が高まってきているように思える。
                ひと昔前なら地方移住は末期「銭形金太郎」のようなヒッピー野郎、もしくはリタイヤ後の「人生の楽園」になりがちだったが、最近のは人里離れた島や山奥に大都会から高感度な若者が入植してくる・・・そんなイメージを地方と広告業界がタックくんで既成事実化してる最中って感じがした。これは過疎対策だけでなく、グローバリゼーションなチェーン店で画一化されてしまった田舎に対するロハスなりの挑戦なのではないだろうか。


                http://www.amazon.co.jp/dp/B00XVN1KD4/


                http://www.amazon.co.jp/dp/B00XU0UH0A/


                http://www.amazon.co.jp/dp/B0006U54PU

                もともと東京志向が強かったメディアが地方の特色に焦点を当て出したのは「秘密の県民ショー」(2006年)が皮切りだったと思うが、その後AKBの支部ができたり方言の女をもてはやしたりと、2000年代後半は地方の中心街が衰退して独自色を失っていくいっぽうで地域活性化のニーズも高まっていったように見受けられた。そしてホワイトバンドなど何かと意識高い地球市民系プロジェクトにかんでいた中田英寿も「日本の文化をめぐる旅。日本文化再発見プロジェクト」と称して日本各地のていねいな手しごと(工芸家、酒造、旨いもの、宿、神社仏閣)などをたずね歩き出した。

                Revalue Nippon
                http://nakata.net/rnp/



                 
                REVUALUE NIPPON PROJECTのしくみ(TAKE ACTION FOUNDATION)
                https://www.takeactionfoundation.net/rn/

                2009年にスタートしたTAKE ACTION FOUNDATIONの「REVUALUE NIPPON PROJECT」は、日本の伝統工芸・文化・技術などの魅力をより多くの人にしってもらう「きっかけ」をつくることで、伝統の文化の継承・発展を促すことを目的としたプロジェクトです。


                この中田自分探しをプロデュースしているとおぼしきテイクアクションファウンデーションという財団は2009年に設立され、サイトの更新ぶりから見るに少なくとも2014年ごろまでは活動していたらしい。一時期中田がエステ会社のCSR(社会貢献運動アピール)としてテイクアクションのCMに出演していたこともある。
                組織概要には、キャンドルナイトやホワイトバンドといった数々のロハスブームを仕掛けたマエキタミヤコも名をつらねていた。ホワイトバンドもそうだったがこういうので出てくる芸能人は人々の耳目を引くための客寄せ役であり、中田氏の場合は代表理事とはなっていても日本文化好きが高じてぶらりと旅に出た・・・というのはあくまでポーズで、じっさいは左翼や雑誌やテレビ局やスポンサーあってこそのビジネス自分探しなのであろう。


                http://www.amazon.co.jp/dp/B002MQJDB2

                ■特別記事:中田英寿の「Nippon Journy」
                元日本サッカー代表の中田英寿氏、彼は世界の放浪を終え、日本に興味をもっています。
                現在、日本を再発見すべく南から北上中。
                そこで彼はさまざまな人やもの、風景に出会いながら、日本のよさを再認識しているところです。
                そんな彼といっしょにDiscover Japanは協働することになりました。
                彼の見て感じたことを誌面に紹介します。 


                帰ってきたBIGBANG

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                  先日BIGBANGが4年ぶりに出演したということでミュージックステーションを見たのだけども、正確には3年半ぶりってことで、計算すると2012年の8月から出ていなかったらしい。2012年8月といえば李明博独島上陸である。
                  先の記事で、韓国のゴリ押しが止まったのは独島と関係ない。って書いたけど、2012年8月を最後に出ていないとなればMステにかんしては独島で韓国に見切りをつけたということなのだろうか。
                  またNHKはK-POP出演のハードルが高いと書いたことにかんしても誤解だったようで、先日SHINeeが出演していた「ミュージックジャパン」はたびたびK-POPが呼ばれており、2012年にはK-POP特集としてAFTERSCHOOLやB1A4などの2流どころも出演していたという。そして同番組には、近いうちにBIGBANGが出演するのだそうだ。
                  とすると独島事件から今にいたるまでK-POPを締め出したと考えられるのは紅白歌合戦とミュージックステーションの2番組であり、逆に言えばそれ以外の番組は細々と出ていたはずである。少なくとも中央日報のいうような「ここ数年間、韓国のK-POP歌手は日本のテレビ番組に出演できなかった」などということはなく、せいぜい「異常なゴリ押し」が「押し」レベルに正常化されただけであろう。
                  何にせよK-POPゴリ押し再開疑惑がささやかれるとなれば、韓国が日本にすり寄ってきている可能性も濃厚だ。ネトウヨによる強い反発も懸念されるが、政治的には対北朝鮮・挺対協などの点で良好な協力関係を築けるものと期待したい。
                  BIGBANGはあいかわらず流ちょうな日本語で笑いをとろうと貪欲な姿勢を見せており、3年半も出られなかったのに日本語の勉強を怠らなかったんだなぁ・・・と、その勤勉さに心打たれた。ちなみに少女時代はゴリ押し全盛期は頑張って覚えてきたたどたどしい日本語で愛嬌を振りまいていたのに、2013年あたりからか日本の番組出ても素の韓国語でしかしゃべらなくなったので何か怖かった。

                  BIGBANGのMステ出演にKぽペン「日本の音楽番組ショボくね?」実際、世界的に日本はダサかった!(NAVERまとめ)
                  http://matome.naver.jp/odai/2145468518014660701

                  4年ぶりのテレビ朝日「ミュージックステーション」出演を果たしたBIGBANG。放送を観たK-POPファンの間では、韓国のテレビと比べて日本の音楽番組は質が低いのではないかという指摘が寄せられている。事実、日本は「音楽番組後進国」といえる


                  このまとめ記事、「Kぽペン」などとプしか略せてない奇妙な和製韓国語を使いいっけんK-POP愛好者にふんしておるが、Mステは韓国の歌番組と比べてレベル低いなどと韓国の素晴らしさを日本批判に利用しているために、本当は忌野清志郎好きな左翼のオサーンが書いてるんじゃねぇかと他の記事を見たところ、やはりアベ政治を許さない的な内容が大半を占めていた。学生運動が廃れてだいぶたった80年代から左翼は若者を欲しており、今回もおそらくオサーンが味方ズラで「Kぽペン」のピチピチギャルと連帯し、慰安婦とか豊臣秀吉とか鳥居は韓国起源みたいな、左翼感満載の政治運動に引き込んだろうというありがちな助平心にちがいない。
                  しかし親韓でありこそすれ、K-POPとの出会いによって日本のシャバさに気づき始める・・・という反日「Kぽペン」像はたいていの場合、左翼やネトウヨのステレオタイプにすぎないのではないか。そんなんで「Kぽペン」の共感を呼べるという考えが好きになれんって意味では、まだ変な代弁とかしないぶんネトウヨのほうがマシなほどだ。
                  ともかくこの記事は、Mステのセットがしょぼいという比較対象の歌番組が、なんちゃらアワードとか特番ばっかりなのと、途中からなぜかPSYとかいう醜い中年男がアメリカで人気爆発!みたいなBIGBANGと関係ない空虚なゴリ押し記事で水増している点など違和感しかない。Mステは全編生放送であるし、個人的に韓国の歌番組と比較してもとくにセットがしょぼいとは思わないのだが。
                  しかしゲスの極みのときも思ったけど、あの昭和の歌謡曲で時間稼ぎするのは何の意味があるのだろうか。日本にはいくらでもMステに出たいというフレッシュな才能がいるであろうにもかかわらず、長々としぶがき隊やら一世風靡セピアやら聞かされるのは苦痛以外の何物でもない。
                  J-POPは新人がなかなか出てこずに、AKBとジャニーズとエイベックスとアミューズあたりでだいたい完結しており、そのうえK-POPに匹敵するやかましい音楽となるとギャル・ヤカラ向けなことが多くそのノリが年増にはつらい。その点K-POPはかなり新陳代謝が激しいために、私のように1つのグループというよりヒットチャートを追いかけている身としては韓国の歌番組をYouTubeで見たほうがバラエティ豊かでおもしろいというのは確かにある。
                  まぁしかしこれはアイドルやダンスミュージックの話であり、私がまったく興味のないロックやアニメにかんしては日本のクオリティのほうが高いような気がする。いくら歌番組に活気があって新人がどんどん出てくるとはいっても、韓国もなんだかんだダサいしワンパターンなのでどっちが上とかいう不毛な論争はおやめなさい。

                  ゴリ押し注意報発令中

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                    日本のテレビ放送のかんぬき外れるか…BoA、BIGBANG、Crayon Pop「出演」(中央日報 2月2日)
                    http://japanese.joins.com/article/594/211594.html

                    日本で堅くかけられていたテレビ放送市場のかんぬきが、徐々にはずされる模様だ。
                    ここ数年間、韓国のK−POP歌手は日本のテレビ番組に出演できなかった。難攻不落だった。韓国と日本の政治的問題が日本での「嫌韓流」を起こし、韓国の歌手を出演させてドラマを放送するチャンネルの不視聴運動まで起きた。
                    テレビ局側もどうすることもできなかった。韓国の文化コンテンツは依然として魅力的だったが、自国内の巨大な流れに逆らうことができなかった。それがすでに3〜4年前の話だ。韓国の歌手の日本でのコンサートツアーまでブレーキはかけられなかったが、それでも打撃がなかったと言えば嘘になる。アーティストが広報できる手段がYouTube(ユーチューブ)などチャンネルが多様化したことが日本国内のK−POPの人気を継続させた。
                    だが雰囲気が少しずつ変わっているのが感知される。まずBoAは日本のテレビ局の年末3大歌謡祭の1つであるフジテレビの『2015FNS歌謡祭』のステージに上がった。韓国の歌手が日本のテレビ局の歌謡授賞式に参加したのは2011年が最後だった。
                    活躍が低調だからではなかった。独島(ドクト、日本名・竹島)や慰安婦問題など過去の問題で韓日関係が悪化していたからだ。
                    BIGBANGもやはり日本のテレビ朝日の人気音楽番組『ミュージックステーション』に出演する。BIGBANGがこの番組に出演するのは4年ぶりだ。3日に現地で発売されるアルバム『MADE SERIES』のプロモーションレベルで『BANG BANG BANG』などのヒット曲ステージを披露する予定だ。
                    Crayon Popは2日午前、テレビ東京のバラエティー番組『おはスタ』に出演し、ヒット曲らを披露して最近の活動を紹介するなど近況を伝えた。『おはスタ』は約20年間続くテレビ東京の人気子供番組だ。
                    ・・・


                    先日このブログで書いたようにK-POPグループSHINeeがNHKの歌番組に出演していたのを見かけて、何かの予兆か?と思っていたのだが、やはりゴリ押し再開の動きがあるようで明日はミュージックステーションにBIGBANGが出演するのだという。NHKとテレ朝はK-POPに消極的な局であり、この2局にK-POP野郎が歌を披露するということは韓国から何らかの働きかけがあったと見える。
                    しかし私はこの中央日報が報じるような、K-POP人気爆発したけど李明博の独島上陸で日韓関係が最悪になったというたいていのメディアが報ずるところの日韓関係史をかなり疑問視している。何度かこのブログでも書いているが、K-POPのゴリ押しは独島上陸前からすでにパワーダウンしていたのであって、日本側が韓国の反日を問題視して規制したというよりは少女時代とKARAの紅白出場をもって韓国が勝手にゴリ止めしたと考えたほうが自然なように思う。
                    以下は私の見立てであるが、K-POPは日本を踏み台にして欧米に進出したいという企てのためにてっとりばやく人気を既成事実化する必要があったのだろう。その分かりやすい目安の1つが紅白出場だったのであり、目的を達成するや日本活動にかける労力は目に見えて低下していた。
                    少女時代が2011年10月に「The Boys」で全米デビューしたが、まぁ予想通りというかその後のアメリカにおける活動はあまり聞いたことがない。韓国のK-POP欧米輸出という悲願は、その約1年後にPSY「江南スタイル」で成就した。
                    江南スタイルはいちおうYouTubeで火がついたということになっているが、私はビデオに出演していたヒョナを売り込むための作られたブームだったのではないかと思っている。ヒョナもひところ欧米で人気上昇中って設定だったけども、真偽のほどはさだかではない。
                    最近では2NE1のCLが全米デビューしたらしいし、ドスの聞いたR&Bを得意とするSISTARのヒョリンもやはり世界進出しようともくろんでいるふしがある。J-POPでもきゃりーぱみゅぱみゅやベビーメタルが世界で人気爆発といったことが言われがちだが、K-POPの欧米市場意識はJ-POPの比ではなく、金で買ったっぽい賞やランキングはもちろん、韓国の歌番組などを見ているとなぜかたびたびK-POPに心酔する白人や黒人の客が大写しになったりする。
                    その裏には素敵なK-POPで韓国製品・・・三星でも大宇でも現代でも何でもいいのだが、世界じゅうでそれら工業製品や食などのイメージをもグイグイ上昇させんとする、韓国の思い描くシナリオがあったのであり、これを実現するための力技が2010年夏から2011年末まで見られたK-POP人気爆発の既成事実化および唐突なマッコリ、韓国ラーメン、キムチ等の大量輸出だった。李明博独島の前からこうした不自然なゴリ押しへの反発は強かったもののいっさい報じられることはなく、あたかも韓国が嫌いな日本人などいないかのような扱いだったのである。
                    それが今では韓国はこんなに反日なんですよー!って日韓対立をあおりたいのかとさえ思う番組も多くなっているほどで、なんじゃそりゃ?こうした韓国や日本メディアの恣意的な路線変更に言及せず、K-POPやマッコリの人気があたかも日本人の嫌韓感情に左右されたと言われても困るのだ。
                    また記事中にK-POP歌手が日本の歌番組に出演できなかったと書いてるけど、そんなことはない。紅白やミュージックステーションならばゴリ止めとともに韓国人が一掃されたのは確かだが、もともとこの2局はK-POPの出演のハードルがかなり高く、その反面フジテレビや日本テレビならば少女時代のほかT-ARAやAOAなどの二流どころや訳わからんグループも出ていたはずである。
                    ミュージックドラゴン(日テレ)にはK-POPがしょっちゅう出るのになぜステーション(テレ朝)のほうは出ないのか?といわれても視聴者がそんな韓国やテレビ局の事情など知るはずもないのだから、いいかげんゴリ押しを途中でやめたのを日本人の嫌韓感情のせいにすんなよ。と毎度思わずにはいられない。そもそも嫌韓感情が高まったのも、独島というよりはゴリ押しが決定的な原因だろうに。
                    まぁそれはそうとして、今回4年ぶりにミュージックステーションに出演するBIGBANGにかんしては以前に流ちょうな日本語でおどけていたのを見て、韓国人がこんなに日本語を頑張っているのにあんまりテレビ出られなくて可哀想だなぁ。と思っていたので、久々の晴れ舞台を祝福したい。しかし新曲「BANG BANG BANG」の日本語版は、正直いただけない出来である。

                    BIGBANG - BANG BANG BANG M/V (JP Short Ver.)
                    https://www.youtube.com/watch?v=Heoy9qyRRxY


                    さてニュージックステーションといえばK-POPが出なくなってごぶさただったのだが、週刊センテンススプリング誌がスクープしたベッキーの醜聞を受けて先月ゲスの極み乙女が出演する回を見た。昨年の紅白を見ていなかったために、ボーカルの川谷絵音が動いているのを見たのはそれが初めてだった。
                    これが川谷絵音・・・?と、歌は知っていたのだが、私が想像していた見た目とちょっと違う。それと同時に何か初めて見たような気がしなかった。
                    「この顔、韓国のミュージックビデオで見たことある気がするんだけどなー」

                    DOZ / ありがとうごじゃいます(YouTube)
                    https://www.youtube.com/watch?v=tfidGggo9JE


                    その後、K-POPゴリ押しのドサクサでエイベックスからデビューした2人組DOZの片割れとダブっていることに気づいた。

                    なぜか今平安

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                      当ブログでは左翼の江戸時代好きについて何度か言及した。その理由に近年江戸しぐさが一部で話題になるにともない「歴史修正が嘘っぱちの伝統を作り上げている」といった意見が確立されつつあるのを見て「いや違う」と思ったことが1つにあるが、フェミニズムのグループがたびたび春画をもとに江戸時代は自由な性があった説を推すことも、また理由の1つとしてあげられる。
                      しかし、下の記事のようにいや江戸時代のエロはシャバくて実は平安貴族がガチ。ってのは初めて見た。もちろん引用元のリテラは左翼のサイトである。

                      平安時代ならベッキーも矢口も喜多嶋舞も叩かれなかった!? 春画で話題の江戸時代より平安のエロのほうが過激(リテラ 1月31日)
                      http://lite-ra.com/2016/01/post-1914.html

                      「嫌なエロ」は『好色一代男』だけではない。弥次さん喜多さんでおなじみの『東海道中膝栗毛』では、「女の小便の音に興奮した馬方が彼女をレイプ。騒ぐ声を抑えるために餅を口にねじこんだら彼女が『最つとくれろ』と言ったので、さらに餅を口に押し込もうとしたら、今度は間違えて馬糞を口に突っ込んでしまった」。こんな筋のエピソードが「笑える話」として人々に受け入れられていた。「春画には女性蔑視の考えはない」と言われ、前述の『春画展』にもたくさんの女性が来場していたのだが「女性蔑視の考えはない」なんてとんでもない。江戸文化におけるエロティシズムは「ミソジニー」や「セクハラ」に満ちていたのである。  
                      一方、それと真逆の価値観をもっていたのが平安時代である。本当の意味で日本が「性」に関する芳醇な文化を誇っていたのは、江戸の庶民文化ではなく、平安時代に花開いた宮廷文学なのだ。たとえば、『蜻蛉日記』には、お正月に女性同士で集まり、性的なメタファーを含んだ和歌をうたいあって笑いながら新年を祝うシーンが描かれ、また、『源氏物語』は雅な性愛の描写が「歌」というかたちをとり巧みな隠喩で盛り込まれている。ここには江戸時代の文化にあったような差別意識に満ちた「性」は描かれていない。この違いはどこから来るのであろうか。大塚氏はその理由を平安貴族たちは母系的な社会であったからだと分析している。まず、母系的な社会とはどんな社会のことなのか。
                      〈そもそも母系社会とは、「祖母、母、娘というように、代々女性の血縁関係(出自)をたどって、社会集団をつくりあげ、相続・継承の方法を決定する」(須藤健一『母系社会の構造』)社会のことで、日本では厳密な意味での母系社会はなかったという説もありますが、貴族社会は長い時代を通じて「母系的」であったことが結婚形態などからうかがえます。
                      ・・・
                      このような母系的な社会では女性にとっての「性」は、開放的になるのだと言う。
                      〈こうした母系的な社会では、娘が大事にされるのはもちろん、女の性に対する締め付けが非常にゆるくなります。  
                      財産が父から息子へ継承されるため、「どの父の子であるか」が問われる父系的な社会では、女の貞操は厳しく追及されます。せっかく築いた財産が違うタネの子に受け継がれたら一大事だからです。  
                      一方、母から娘へ財産が継承される母系的な社会では、「どの母の子であるか」は疑う余地もないため、極端にいえば「父は誰でもいい」ということになる〉  
                      母系的な社会では、このようなプロセスで女性の「性」は開放的になっていく。そして、現在とは趣を異にした「エロい女がエラい」という価値観まで生まれてくると言うのである。
                      〈こうした社会では、女による「セックスアピール」が大事になってきます。
                      父から息子へ財産が伝えられる父系社会では、女の貞操に厳しくならざるを得ないために、色気を強調するそぶりや服装は「みだら」「はすっぱ」として貶められますが、母系的な社会では、父親が誰であろうと、女の血筋を伝えることが大切ですから、より他の女に勝てるよう、「女のセックスアピール」が大事になるのです。  
                      代わりに軽視されるのが、母性や、家まわりのことができるといったいわゆる「家庭的であること」〉  
                      ・・・
                      しかし、それだけ豊かなエロティシズムを育んでいた日本の文化が、なぜミソジニーやセクハラを孕んだものへと変わっていってしまったのか。そこには、「母系的な社会」から「父系社会」へというパラダイムシフトが大きな影響を与えていた。
                      〈江戸時代のエロがレベルダウンしたのは、何と言っても、父から息子へ財産が伝承される父系的な社会となったため、性道徳が厳しくなったからでしょう。「どの父の子か」が重視されるため、女が夫以外の男とセックスするのが重い罪となり、儒教思想の普及も手伝って、とくに女側が色恋を楽しむ環境が減っていたのです。  
                      ・・・


                      前の記事で江戸しぐさがデタラメだったからって、過去の日本に学ぶべきものがないかと言えばそんなことないと主張したはいいけども、平安時代はいくらなんでも昔すぎないか。それに藤原氏の末裔こと藤原紀香ならともかく、あたいのような由緒ない家系が平安貴族とはおそれ多くておいそれと見習うことはできぬ。
                      江戸しぐさ批判を見ていると、なんだか右翼が現代の日本を憂いて昔を理想化しているといったふうに考えている人が多いことが分かったが、じつは江戸時代がいいとか、いや縄文だとか実は平安とかいったように特定の時期を理想化したり、逆に豊臣や戦前みたいにことごとく否定するのはたいてい左翼の歴史観であって、右翼は愛国ってなくらいだから今も昔も大和魂で日本最高(ただし戦後の左翼のウザさは異常)ってなくらいで特定の時代を好いたり嫌ったりすることはあまりないんじゃないだろうか。左翼は時代のほかにも、北朝鮮にブータンにコスタリカにキューバにネイティブアメリカンにと、日本人とは似ても似つかぬ外国や民族を理想化するパターンも多く、新作に出会うたびいったいどんだけバリエーションがあるのかと興味をそそられる。

                      http://www.amazon.co.jp/dp/4272430939
                      それら説をざっと見た感じ、資本主義ではないほうが幸せだというネタならば何でもよさげな印象だ。また上の記事のようにフェミニズムの思想がからむ場合日本の女はエッチだった・・・といった主張がなされることも多い。
                      フェミ的には、男と性欲を張り合う傾向があるように思う。女がエッチじゃないは儒教の影響が高まるにつれ社会的にそう抑圧されてるのであって、じつは男と同等の性欲がありオナヌーもしまくりなのだといわんばかりだ。
                      おそらく右翼による今も昔も日本最高な感じの歴史観は天皇や武士、儒教の影響が強い。それらは江戸時代以来の国学や水戸学や尊王攘夷といった明治維新につながる動きであって、ゆえに左翼が男尊女卑とする家制度やら夫婦同姓などの多くが明治以降で歴史が浅いといわれるゆえんにもなっていると思われる。
                      何にせよ左翼が昔をもてはやしたところで、それは特定の時代(豊臣や戦前や現代)をディスる反日の企てがチラ見えするために、あまり歓迎できるものではない。少なくともこれらがもてはやされることを、日本人が伝統やいい話に弱いといった民族性の問題としてかたずけるべきではないと私は考えている。

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